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健康・医療
健康づくり

2017/5/16

健康づくり

昼食は短時間で軽く済ませてしまいがち。それでも構わないが、早稲田大学の柴田重信教授は「晩の高カロリーな食事はできるだけ避けよう」と説いている。

体は夜間の方が栄養をよく蓄積する。昔から「夜食は肥満のもと」といわれる原因だ。朝食に比重を置くためにも遅い時間帯の食事は禁物で、朝食と晩ご飯は12時間以内に収めるのが目安だ。晩の比率を高くしないよう早めの時間帯に分けて食べる方法もある。

接待や会食などがあると毎日規則正しい生活をおくれるとは限らない。しかし柴田教授は「1~2日ならあまり心配しなくてもいい」と話す。

海外旅行で時差が気にならなくなるように体内時計は1週間程度の時間をかければ調整可能だ。逆にいえば1~2日のリズムの乱れは、もとの生活に戻せば解消できる。運動も生体リズムの調整に役立つ。うまく組み合わせるとよいだろう。

夜間の警備など時間帯がずれた人も、そのリズムに合わせた食事をすればよい。問題は断続的に時間帯が移動するシフト勤務だ。柴田教授は「なくす社会にしていくべきだ」と訴えている。

▼時間栄養学 昼に活動し夜に休息する生体のリズムを考慮し、適切な栄養摂取を研究する分野を指す。約25時間周期でホルモンの分泌や栄養素の代謝などを調整している「時計遺伝子」の詳しい仕組みが分かりはじめた2000年ごろから注目度が高まっている。
 住民の健康を追跡する世界各地の調査と動物実験などから、同じ栄養やカロリーを摂取しても、時間帯の違いで健康に差が出ることが分かってきた。糖尿病など生活習慣病の発症リスクを左右する要因とみられ、食事指導にも考え方が取り入れられるようになった。

(編集委員 永田好生)

[日本経済新聞夕刊2017年5月11日付]

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