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夏のゴルフ、中高年に突然死リスク 水分補給を 曲げた後のショット 要注意

2014/7/29 日本経済新聞 朝刊

中高年を中心に健康のためにゴルフに親しむ人は多い。梅雨明け以降は、避暑地などでゴルフを楽しむ人が増えるが、気をつけたいのがゴルフ場での突然死だ。スイングをした直後に意識を失ったり、歩行中に気分が悪くなり病院に運ばれたりする例が後を絶たない。「プレー優先で無理をするのではなく、健康への配慮も含めて楽しむことが紳士のスポーツだ」と専門家は注意を促している。

毎年夏、家族旅行をかねて避暑地でゴルフを楽しむ自営業のAさん(67)は数年前、プレー中に突然気分が悪くなった。単なる夏バテと思ったが途中で切り上げた。念のため病院を訪れると、医師から「脱水症状が起こっていた。このまま無理して続けていたら突然死したかもしれない」と言われ、がくぜんとした。Aさんは「前夜に深酒して寝不足だった。甘く見ていた」と振り返る。

■約8割が心筋梗塞

総務省の2011年の社会生活基本調査によると、練習場を含むゴルフをプレーした10歳以上の人数は924万人に達する。年代別では60歳以上の愛好者が目立つ。現役世代から趣味にしており、リタイア後も続けるケースが一般的だ。かつてほどではないが、若い世代でも、休日は早朝から接待ゴルフという人もいるだろう。

一方、運動している最中に起こる突然死では、どんな種目が多いのか。東京都監察医務院の資料によると、ランニングとゴルフ、水泳が三大原因だという。いずれも比較的手軽に始められ、健康維持のために取り組む人が多いスポーツだ。特に中高年では、ゴルフが原因という例が多いという。楽しいゴルフのプレー中などに突然死する可能性があるのを知っておくことは欠かせない。

真夏のゴルフは適度な休憩を入れることが重要だ

運動とゴルフの関係を研究している聖マリアンナ医科大学の吉原紳研究員は「ゴルフでの突然死の約8割は心筋梗塞によるものだ」と指摘する。喫煙や脂質異常症などの生活習慣病が原因で動脈硬化があると、「ボールを打つ前後の心拍数と血圧の急激な上下動が引き金となって、心臓の冠動脈に血栓(血の塊)が詰まってしまう」と解説する。

心筋梗塞を起こしやすいのは「スタートしてから2、3番ホールあたり。魔の時間帯ともいわれている」(吉原研究員)。特に注意すべきなのが、セカンドショット前後だという。ナイスショットなら別だが、右や左に曲げてしまった場合にストレスがかかる。

ボール地点まで坂を上ったり下ったりと、運動量も増える。さらにミスを防ごうと緊張し、打つ際には呼吸を止めて構える人が多い。その状態で、心拍数が急上昇するショットをすると心臓に負担がかかりバタッと倒れてしまう例が多いという。

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