式場選び・写真管理… 挙式準備、アプリで手軽に
今年も「ジューンブライド」が脚光を浴びる6月がやってきた。2人の門出を祝う結婚式は家族や友人にとっても幸せな時であってほしい――。そんな「おもてなし」を重視するカップルにとっては、式場選びや演出など初めての経験に戸惑う場面もありそうだ。結婚式までの段取りだけでなく、マナーや写真の管理まで助けてくれる「お役立ちアプリ」を調べてみよう。
100の段取りを逆算
「オリジナリティーのある式にしたかったので、アプリを参考に小物や演出の準備をできるだけ自分たちでやった」。高橋梨奈さん(25)が毎日チェックしていたのが、リクルートマーケティングパートナーズが手掛ける「ゼクシィnet」だ。挙式予定日を入力すると、結婚式の後に必要な作業まで、100項目程度の段取りを逆算して教えてくれる。
スケジュール管理だけではなく、関連情報が得られるサイトへのリンクも充実している。例えば「結納」を予定している場合、会場から基本的なマナーまでを調べることができる。
「もともとはパソコン向けサイトの人気コンテンツだったが、予定を確認するために使うなら、スマホのアプリにすると便利と考えた」(リクルートの開発担当者)という。
結婚式の準備段階に応じて写真やメモも残せる。式が終わった後も、アルバムのように準備の過程を振り返ることができる。ほかにも、ご祝儀や親などからの援助を差し引いて式に必要な資金がいくらかを計算する機能もある。今年で創刊20周年になる結婚情報雑誌「ゼクシィ」のノウハウを詰め込んだ。
式の準備といえば女性陣からは「新郎」があまり協力してくれないという話も聞こえてくる。積極的に準備をする「イケ婿」も広まりつつあるが、現実はなお少数派のようだ。2人が楽しみながら準備をできるように工夫したアプリが「みんなのウェディング」(みんなのウェディング、東京・中央)だ。
「アットホーム」「海の見える教会」など150個近くの項目の中から気になるキーワードを選ぶと、口コミの中で同じキーワードが投稿された式場を表示する。
キーワードを複数選べば、候補を絞ることができる。例えば「豪華」「和洋折衷」を選択すると、白金台にある広大な日本庭園の中にチャペルがある式場が出てくる。しっかりしたイメージが固まっていなくても式場選びができる。「2人がソファでタブレット端末を見ている様子を想像しながら開発した」(みんなのウェディング)
参列者もマナー学ぶ
結婚式に出席する側も準備が必要だ。特に初めて出席する人にとっては招待状の返信やご祝儀、当日の服装など結婚式特有のマナーは事前に知っておきたいもの。そんなとき役に立ちそうなのが「冠婚葬祭のマナー常識」(700円、PHP研究所、京都市)だ。最近の結婚式の傾向を知ることができるほか、クイズに答えると常識度の判定もしてくれる。
結婚式の写真をネット上のアルバムとして共有するのに便利なのが、マイナビの「花嫁pic」だ。アプリに招待されれば、誰でも式の写真を投稿することができる。掲載枚数は、最大150枚。雰囲気に合わせて画面をセピア色にしたり、お祝いのメッセージを入力したりすることもできる。
2次会からの参加者にも、結婚式の様子を簡単に伝えることができる。アルバムのリンクをアプリから自分のメールに送れば、パソコンですぐにスライドショー上映もできる。投稿された写真は1年間保存され、ダウンロードすることも可能だ。
結婚式は2人の新たなスタート。結婚式の思い出が絆を深めてくれる。「お助けアプリ」を使いこなし、長い夫婦生活のよりどころになる結婚式を実現しよう。
(証券部 渡辺絵理)
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