ヘルスUP

健康づくり

京料理にヒント 減塩レシピをおいしくする工夫 食材の切り方にもコツ

2013/4/23 日本経済新聞 朝刊

塩ザケにみそ汁、漬物。和食の定番には塩分を多く含むおかずが並ぶ。日本人の塩分摂取量は改善傾向にあるものの、世界的にみてもまだ多い。塩分を控えれば高血圧や心臓・血管などの病気のリスクが減る。健康な人にもよい。減塩すると食事が味気なくなり続かないと思い込まず、ちょっとした工夫を実践したい。

大阪府吹田市にある国立循環器病研究センターは心臓病や脳卒中などの患者が各地から集まる。このセンターでは「味気ない」「薄味でおいしくない」といった従来のイメージを覆す病院食が入院患者の間で人気だ。

■WHO目標の倍

講演会を通じ、減塩レシピの普及に努める=国立循環器病研究センター提供

米飯にタイの炊き合わせ、大根のそぼろあん、果物など、昼食の献立は色鮮やかで食欲をそそる。「この病院食の塩分量は原則1日6グラム未満。それでも調理師や栄養士が工夫を重ね、おいしいと評判です」。生活習慣病部門の河野雄平部門長は胸を張る。

厚生労働省がまとめた2011年の国民健康・栄養調査によると、日本人の食塩の平均摂取量は男性が1日11.4グラム、女性が9.6グラム。以前より減ってはいるが、世界保健機関(WHO)が目標とする5グラム未満の約2倍だ。

厚労省の摂取量基準は健康な男性が9グラム未満、女性は7.5グラム未満。高血圧治療ガイドラインでは、患者の基準を1日6グラム未満と定めている。

塩分を多くとると血圧が上がる。高血圧が長く続くと動脈硬化を促し、脳卒中や心筋梗塞などの発症リスクが高まる。これに脂質異常や肥満などが加われば、さらに病気の危険性が増す。「腎臓の結石や骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、胃がんも発症しやすくなる」と河野部門長は指摘する。

逆に塩分を控えれば高血圧の予防につながる。減塩しても血圧が下がりにくいタイプの人もいるが、減塩で胃がんなどのリスクを抑えられる。

では、少なめの塩でおいしく調理するにはどうしたらよいか。同センターが取り入れているのが、味付けを控えめにして素材のうまみを生かす京都に伝わる調理法だ。京料理は薄い味付けが多い。京都で板前をしていたこともある竹田博幸調理師長を中心に、毎日1400食にもなる病院食のレシピを改革した。

ヘルスUP 新着記事

ALL CHANNEL