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侮れない猫背、意外な万病のもと 肩こり・腰痛… 集中力や内臓機能の低下も

2013/4/2 日本経済新聞 朝刊

スマートフォン(スマホ)にパソコン、携帯型ゲーム機、女性のハイヒール……。現代の生活は姿勢が悪くなるものばかりで、普通に暮らしていても猫背になってしまう。「たかが猫背」と侮れない。肩こりや腰痛など様々な病気の原因となっている可能性もある。鏡を見て自分の姿勢をいま一度見直してみよう。

「写真を撮るときにあごを引くように言われる」「座るときには背もたれによりかかる」「足を組むことが多い」「スマホをよく見る」。1つでも当てはまると猫背になっている可能性がある。

人間の背骨は緩やかにS字を描きながら頭部を支えている。胸の部分の胸椎のカーブがきつくなった状態が猫背だ。最近はパソコンやスマホなどを扱うときに前かがみになりやすい。意識して姿勢を正さないと、猫背のまま固まってしまう。

■「楽だから」禁物

なぜ猫背が癖になるのか。理由はその方が楽に感じるからだ。背筋が伸びた姿勢を保つには背筋や腹筋を使うが、実際は猫背の方が筋肉にかかる負担が大きい。それでも猫背を続けることで脳も「これが自然だ」と誤認し、癖になってしまう。

とはいえ、楽な姿勢=正しい姿勢では決してない。昭和大学の平泉裕准教授は「猫背は心身ともに悪影響を及ぼすので注意が必要」と警鐘を鳴らす。

まず、肩が前に来て胸が閉じた状態になるため、胸郭の働きが鈍くなって呼吸が浅くなり、代謝機能が落ちてくる。酸素の摂取量が減れば脳などの活動に悪影響を及ぼす。運動能力が低下するほか、勉強していても集中力が高まりにくいなどの問題が起きる。

肩こりも招く。頭が前に突き出すと、背中や肩の周辺にある僧帽筋が頭を支えようと緊張し固くなる。頭部は全体重の約10%を占めるといわれ、それを支える僧帽筋には相当な負荷がかかる。

背骨は自律神経などの通り道。背中が丸いと神経が圧迫され、様々な体調不良を招く。片頭痛や内臓機能の低下などにつながる恐れがある。「姿勢が悪いだけ」と甘く見ていれば、いつの間にか深刻な症状に発展しかねない。

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