大分県立看護科学大学の市瀬孝道教授はアレルギーが悪化する危険性を指摘する。マウスを使った実験で確かめている。「黄砂そのものはアレルギーの原因ではないが、含有するシリカや微生物が過剰な免疫反応を招いているのではないか」と推測する。

■予報をチェック

本格的な飛来シーズンにどう備えるのか。視界が10キロメートル以下になりそうな場合、各地の気象台から「黄砂に関する気象情報」が発表される。気象庁のホームページ(http://www.jma.go.jp/jp/kosafcst/)にも黄砂予測が掲載される。こうした情報に注意を払いたい。

黄砂の影響でかすむ東京スカイツリー(2011年5月)

京大の金谷医師は「黄砂ができるだけ室内に入らないようにすることが大切だ」と助言する。黄砂に関する気象情報が発表されたときは、まず窓を開け放つのは避ける。空気清浄機も有効だという。洗濯物を外に干さないことも重要だ。外へ干した場合はきちんと払って取り込む。

視界が5キロメートル以下と、黄砂が大量に舞っているときは注意が必要だ。高血圧や肺の病気、アレルギーなどにかかっている人は外出をできるだけ控え、屋外の運動も避けた方がよい。目安は車などの表面にうっすらと黄砂が付着するときだ。

健康な人はそれほど気にする必要はないが、外出するときにはマスクを着用したい。飛散が多いときは目をこすると角膜を傷つけることがあるため、帰宅したら目を洗う。福岡市はこうした対応はPM2.5の対策にも役立つと市民に説明している。

日差しが強まると、大陸から飛来した汚染物質によって、光化学スモッグが発生するようになる。黄砂とスモッグの複合作用で健康被害が出ることも予想される。自治体が出す注意報にも気をつけたい。

(川口健史)

ひとくちガイド
《ホームページ》
◆黄砂アレルギーについて詳しく知るには「共働き夫婦の子供のぜんそくにすぐ効いた生活術」
(http://happyfu-fu.com/zensoku/iryou/kousa/doctor_ichinose_sensei.html)
◆黄砂についてや飛来したときの対処法を知るには「福岡市黄砂情報」
(http://www.city.fukuoka.lg.jp/kankyo/k-hozen/life/kankyohozen/kousajouhou_2_2.html)

[日本経済新聞朝刊2013年2月24日付]

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