スマホでカラオケ猛特訓 アプリで忘年会対策
選曲支援・歌詞表示・採点…
年末まで残りわずか。忘年会シーズンもピークを迎える。2次会でカラオケに行く機会も増えそうだが、周囲に気を使った選曲や練習不足が悩みの種という人は多い。そんな人もスマートフォン(スマホ)なら、自宅でこっそり腕を磨けるアプリが豊富にある。今年は空き時間をうまく使って本番に備えよう。
上司好みの曲を探せ
忘年会には、新入社員から管理職まで幅広い世代が集まる。特に若手社員にとって、難しいのが選曲だ。自分がよく聴く最近流行の曲だけでは、上司たち年配層がしらけてしまう。懐かしのヒット曲なども事前に調べておく配慮が大切になる。
こんなとき、役に立つアプリが「Music Beam」。J-POP、洋楽、アニメソング、懐メロまで、ジャンルごとや年代別にさまざまな楽曲を掲載しているので、それぞれの世代が喜びそうな曲を見つけやすい。「上司が入社した1990年に流行した歌を聴きながら、忘年会が盛り上がりそうな石井明美の『ランバダ』を選んだ」。都内に住む会社員、戸田美香さん(仮名、25)は、うれしそうに話す。
さて歌う曲は決まったが、年末を控え仕事を片付けるのに手いっぱいという場合も多いはず。「カシレボ!JOYSOUND」は、スマホに保有している曲を再生すると自動的に曲の歌詞が画面に表示され、メロディーが流れる。イヤホンを使えば、通勤電車の中でも歌詞やメロディーが覚えられる。「洋楽にはフリガナや和訳も表示する。歌詞の意味を理解し情感豊かに歌えるようになる」(開発元のエクシング)という。
スマホに入っている曲でカラオケを楽しめるのが「無料カラオケ うたスマ」だ。楽曲のボーカルの声を消し、伴奏だけが原曲のまま流れるしくみだ。歌声の録音機能もあるため、録音後にゆっくり聴いて改善すべき点を探せる。都内の大学生、内山大介さん(19、仮名)は「普段聴いているお気に入りの曲が気軽に練習できる」と満足そうだ。
「MySoundカラオケ」は、歌の部分のお手本が伴奏と一緒に流れるガイドボーカル機能がある。例えば出し物で歌うことになった不慣れな曲や、出たばかりの新曲を練習するのに役立つ。有名な歌手の代表曲であれば、メロディーラインやコードの楽譜を表示でき、ギターで弾き語りをする際の練習などに使える。
採点機能でのど試し
ここまで試せば腕前もきっと上がってくるはず。「採点カラオケ@DAM」は名前の通り、熱唱後に100点満点で採点してくれる。音質はカラオケ機器並み。本物のカラオケ機器の採点項目にある声量、歌唱技術、リズム、音程のうち「リズムと音程の正しさに的を絞って採点する」(開発元の第一興商)。高得点を取るとオリジナルキャラクターが褒めてくれるのも練習の励みになる。
選曲も練習も準備万端となれば、あとは本番を向かえるのみだ。「キョクナビJOYSOUND」を使えば、1次会が終わって急きょカラオケに行くことが決まったときでも、全国にあるJOYSOUNDの店舗が探せる。現在地や住所から検索でき、店舗の営業時間や部屋数もわかる。
カラオケで盛り上がり始めてリモコンの奪い合いになったときには、室内のJOYSOUNDの機器にスマホからカラオケ選曲・予約ができる機能もある。神奈川県に住む森千夏さん(26)は「途中参加で雰囲気に溶け込めずにいた同僚の持ち歌をこっそり入れてあげた」。
かつて自宅でカラオケを練習するときは、曲に合わせてひたすら歌うぐらいしかなかったが、アプリを活用すればかなりの上達が見込めそうだ。深夜まで練習しすぎて、風邪を引いたり、のどをからしたりしないようにして、本番に臨みたい。
(証券部 渡辺絵理)
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