スマホで水墨画やスプレー画、お絵かきアプリ楽しく

同じ絵を描くにしても、一風変わった画法を試せるアプリもある。「イラスト系アプリは海外製が主流だったので、日本らしい特色を出そうと思った」。水墨画風のイラストアプリ「Zen Brush」を開発したピー・ソフトハウス(仙台市)のプランナー兼プログラマーの工藤拓磨さん(33)は狙いをそう説明する。

■墨の濃淡まで表現

筆の代わりに指で操作するが、墨独特のかすれやはらいがリアルでくせになる。黒しか色が選べない点や一度書いたら戻れない点も実際と同じ。半紙の種類や墨の濃淡などは細かに選択でき、本物らしさを追求している。作品はツイッターに投稿できるほか、作品集アプリもある。

「魚が泳いだよー!」。都内に住む加藤裕紀さん(仮名、32)が長女の麻衣さん(同、5)と楽しむのは「キッズペイント」。子供向けのお絵描きアプリだが、描いた絵の中に水を描き加えられる点が独特だ。裕紀さんは「スマホならではの機能がうまく組み合わせてある」と指摘する。

遊び方は簡単。画面上で色鉛筆を選んで金魚鉢や池に見立てた枠を描き、しずくのアイコンに触れてから枠の中を指でなでると水がどんどん流れ込む。スマホを傾ければ水もそちらに流れ、指で水面をはじけば水しぶきがはねる。魚や船などのイラストを描けば本物のように水中を動いたり、浮かんだりする。

開発したフィジオス(東京・文京)は「説明なしで直感的に楽しめ、かつ今までにないアプリを目指している」(日高徹哉PRマネジャー)。これまで35のアプリを開発し、「彫る 銅板レリーフ」では、リアルな立体感や色合いが楽しめる。

絵画関連のスマホアプリは「絵を描く」作業を小さな画面上でいかに楽しむかを追求して開発されている。ちょっとした息抜きや遊びのつもりが、美術の才能が花開くきっかけになるかもしれない。

(証券部 青木真咲)

MONO TRENDY連載記事一覧
MONO TRENDY連載記事一覧