体調が悪いときの食事法 疲れがピーク・発熱・下痢…

風邪などで寝込んだとき、胃腸の調子が悪いとき、残業続きで疲れがピークに達したとき、食欲はなくとも、食べることが体力の回復に欠かせない。体調を崩したときには、どのような食事を心がけたらいいのか専門家に聞いた。

バランスのとれた食事は健康の維持に欠かせない。女子栄養大学短期大学部臨床栄養学研究室の佐藤智英准教授は「疲れがとれない、元気が出ないという身近な不調の改善は、まず自分の食習慣の見直しから」と話す。

おかゆに梅干し

大阪市立大学を中心とした研究グループが女子大学生284人について疲労と食事との関係を調べたところ(調査は2007年6月から09年7月まで)、重い疲労を感じる学生では「魚をあまり食べない」「朝食を食べない」「夕食を取る時間が遅い」「一人で食事をする」と回答する率が高かった。

逆に疲労を感じることが少ないグループでは、ビタミンB12、マンガンなど野菜、魚介類などに豊富に含まれる栄養素の摂取量が多い傾向が見られた。同時に気分が落ち込む傾向のある人は、アルコールや甘いドリンクなどの嗜好飲料を飲み過ぎているという結果も出ている。

佐藤准教授は、食事習慣を見直すために「書くだけチェック」を勧めている。手帳やスマートフォンなど常に持ち歩くものに、食べたものを書き出す。しばらく続けていると、自分の食事のどこに問題があるか分かってくるという。

風邪をひいたり、腹をこわしたりして病気のときに、回復を早めるのも良い食事だ。第一に気を配りたいのは水分摂取。発熱や下痢による脱水症状を起こしやすい上、食事量が減ることで、食事に含まれる水分摂取量も落ちる。積極的に水を飲むように気を配りたい。

まずは、よく眠ることが大切だが、とりあえず食べられるものは腹に入れたい。病気のときは通常より多くエネルギーを消耗するからだ。おかゆと梅干しだけでもエネルギーとミネラルの補給につながる。

乳化脂肪を利用

佐藤准教授は「具合の悪いときは油を使った料理を避けがちだが、脂肪はグラムあたりのエネルギー量が大きい。マヨネーズやマーガリンなどの乳化脂肪なら消化もよく、エネルギー確保できる」と話す。ゆでた野菜にマヨネーズをかけたり、マーガリンを塗ったパンなどの食事もお勧めだ。

また、病気のときの食事の基本は無理のない範囲で食べることだが、食欲不振が続くようなら、体調の回復のためにより積極的な栄養管理が重要だ。昨年の東日本大震災のときも、支援に駆けつけた栄養士にとって、それが大きな課題だった。

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