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狭心症、更年期女性の1割が発症 胸の痛み長く続く

2012/3/24 日本経済新聞 夕刊

心臓の血管が狭くなって胸の痛みが生じる狭心症や心筋梗塞は男性に多い病気とされてきた。ところが、更年期の女性の約1割がかかる狭心症があることは意外に知られていない。胸などの痛みが長時間続くのが特徴で、治療法も通常とは異なる。命に直接関わらないが、生活の質の低下を招く原因になる。何かおかしいと思ったら早めに病院の循環器科や女性外来などを受診してほしい。

微小血管狭心症の患者にニトログリセリンを投与して造影検査すると、冠動脈は太く映るが非常に細い血管は映らない=日大提供

千葉県佐倉市に住むA子さん(62)が胸の痛みを感じたのは4年前。「朝方に長くて細い感じの痛みが起きた。短い時は30分程度、長いと1日痛んだ」。そこで、近所の病院の循環器科を受診し、心電図のほか、カテーテルと呼ばれる細い管を使って心臓に血液を送る太い冠動脈の状態を調べる検査もしたが、異常は見つからなかった。

診断は難しく

胸の痛みが取れないため、血管を広げる作用のあるニトログリセリンを処方されたが効かなかった。「痛みがひどくて眠れず、耳鳴りや頭痛にも悩んだ」。A子さんの訴えに、医師は精神科を一度受診するよう勧めた。

結局、「微小血管狭心症」と診断がついたのが2年後。心臓の筋肉にある細い血管が収縮しやすくなり、胸やあご、背中の痛みなどを引き起こす病気にかかっていた。A子さんは適切な治療で痛みもほとんどなくなった。

一般の狭心症は男性に多く、冠動脈が硬化して狭くなったり、けいれんしたりして血流が悪くなり胸に痛みが出る。これに対し、微小血管狭心症は女性の中でも特に更年期に多い。「血管を広げる女性ホルモンであるエストロゲンの量が閉経で減り、心臓の細い血管が収縮しやすくなるのが原因と考えられている」と、静風荘病院(埼玉県新座市)の天野恵子医師は説明する。

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