健康・医療

病気・医療

よく寝たのに眠くてたまらない 「過眠症」の恐れも

2012/2/18 日本経済新聞 夕刊

脳波など測定を

睡眠時無呼吸症が疑われたら、呼吸数などを測る(杏林大提供)

 これに対し「睡眠時無呼吸症候群」は最も治療が期待できる。他の過眠症と異なり、夜間に寝ている最中に呼吸が止まって目が覚めてしまう。この結果、睡眠不足になり昼間に眠気が出る。睡眠総合ケアクリニック代々木の井上雄一院長は「主に太った中高年男性がなる。喉に脂肪がたくさんつくと特に発症しやすい」と指摘する。

 この症状が疑われたら、まずは睡眠の状態を調べることを専門家は勧める。専用器具を付け寝ている間の脳波や呼吸数、心電図などを測る。このデータをみれば物理的に喉が塞がれ呼吸が止まっているのか、呼吸中枢に異常があるのか判別できる。原因が分かれば、運動や食事療法などで喉の脂肪を落とす、腫れた扁桃(へんとう)腺を切除するといった治療を施す。

 しかし昼間に眠気が強いからといって過眠症とは限らない。「眠気が原因で受診する人のうち、約3分の1は単なる寝不足や睡眠リズム障害だ」と井上院長は明かす。健康な生活を送るのに必要な睡眠を十分確保できていなかったり、時間が不規則だったりするケースが目立つという。特に忙しいビジネスマンや、早朝や夜間に交代して働く職種の場合、睡眠不足やリズム障害にかかる確率が高まる。

 経済協力開発機構(OECD)の2009年の調査によると、日本人の1日平均睡眠時間は7時間50分。ただ必要な睡眠時間は個人差が大きく「ナポレオンは3時間、アインシュタインは9~10時間ともいわれてきた」(井上院長)。睡眠に問題を感じたら自分で判断せず、まず医師に相談しよう。

(草塩拓郎)

[日本経済新聞夕刊2012年2月17日付]

【関連キーワード】

ナルコレプシー過眠症レム睡眠

健康・医療

ALL CHANNEL