メールの基本 ここがツボ
インターネットの便利な機能の一つが電子メールだ。普段、無意識に利用している人も多いだろうが、知っておくと便利な機能や、注意すべき点も多々ある。初心者はもちろんのこと、今さら人に聞くのは恥ずかしいという人が、すぐにでも覚えておきたい4つのポイントを紹介しよう。
電子メールのマナーの一つが「署名」。メール本文の最後に、差出人である自分の名前や会社名、部署名、連絡先などを書き添える。あらかじめ登録しておけば、毎回、同じ内容を書く手間が省け、書き忘れを防ぐこともできる。
「ウィンドウズ7」に搭載されている標準メールソフト「Windows Liveメール」の場合(以下同様)、ウインドー左上のプルダウンメニューから「オプション」→「メール」を選び、「署名」のタブを開けば登録できる。複数登録できるので、仕事やプライベートなど状況に応じて使い分けられる。
ひとつのメールを複数の相手に同時に送信する際に利用したいのが「Cc」と「Bcc」だ。
メールを送りたい相手のアドレスは「宛先」に入力する。「Cc」を使うのは、「その人に宛てた内容ではないが、読んでおいてもらいたい」というような場合。「Cc」に入れた宛先にも同じメールが届く。返信を要求しない相手に使うといいだろう。
「Bcc」も「Cc」と同様、同じメールが相手に届くが、大きな違いは「このメールがBcc宛てに送られている」ということが、他の受信者にはわからないという点だ。「Bcc」に入力した宛先は、他の受信者には見えない。第三者にもメールの内容を知っておいてもらいたい時などに使うといいだろう。
また、知人同士ではない多数の相手にお知らせメールを送る時などに、個人のアドレス情報を露出させないように使うのも有効だ。この場合は「宛先」に自分のアドレスを入力し、「Bcc」にお知らせメールを送る相手のアドレスを列記する。
メールには「テキスト形式」と「HTML形式」がある。メールマガジンなどでよく見かけるのがHTML形式のメール(HTMLメール)だ。ホームページのように文字などをカラフルにしたり、装飾したりできる。
Windows Liveメールでは、送信時のメールがHTML形式になるように初期設定されているが、日常的に送受信するメールは文字だけでやりとりするのが普通だろう。HTML形式で送るのは無意味というだけでなく、相手が使うメールソフトによってはHTMLメールが閲覧できないこともある。
あえてHTML形式にする必要がなければ、テキスト形式でメールを送信しよう。先ほどのプルダウンメニューから「送信」タブを開き、「メール送信の形式」で「テキスト形式」を選択する。
セキュリティー上の理由から、意識的にHTML形式のメールは読まないという人もいる。Windows Liveメールの標準設定では、受信メールの件名を一覧表示する画面で、本文も同時に表示する「プレビューウインドウ」が開く。複数のメールを流し読みする時などは便利なのだが、HTML形式などを悪用したメールの中には閲覧しただけでパソコンがウイルスに感染してしまうものがある。この意味でも、HTML形式は避けた方がいい。
発信元や件名に心当たりがないメールが届いたら、メールを開かずに削除するのが賢明だ。「プレビューウインドウ」の機能もできればオフにしておきたい。ウインドー上部の「表示」タブを開き、「プレビューウインドウ」のアイコンをクリックして「オフ」を選ぶ。ウイルス感染を防ぐためには、Windowsやメールソフトのアップデートや、ウイルス対策ソフトの導入も忘れないでほしい。
(テクニカルライター 杉崎 茂)
[日経プラスワン2011年4月30日付]
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