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再生医療、実用化進み身近に

2011/4/27 日本経済新聞 朝刊

 病気やケガで機能を失った体の組織や臓器を再生させる「再生医療」の実用化が近付きつつある。一部の費用が健康保険でカバーできる臨床研究や先進医療などの枠組みで治療が受けられるようになってきた。ただ、健康保険が適用されない自由診療には効果が疑わしい治療もあり、専門の医師らでつくる日本再生医療学会は「安全性が確保されていない」として注意を呼びかけている。

重いやけどに実施

患者に移植するため骨髄幹細胞を培養(東大提供)

 再生医療は患者自身や他人から採取した細胞を使い、肝臓や心臓などの臓器や、皮膚・軟骨などの回復に役立てる技術。広い意味では骨髄移植や人工関節なども含み、多くの実績がある。新型万能細胞(iPS細胞)はまだ実験段階だ。

 患者が最先端の再生医療を受けられる枠組みは主に4種類ある。まず保険適用が認められた製品を使う方法が、最も普及が進んでいる。ただ日本では重症のやけどを治療する培養皮膚の「ジェイス」しか認められていない。対象は体の表面積が3割以上やけどした場合に限られ、実施例は累計で約100人という。

 次に受けやすいのが、先進医療という枠組み。再生医療の部分は全額自己負担だが、診察や投薬、入院などは保険診療となるため患者の負担が抑えられる。先進医療の対象となる疾患は120種類あるが、再生医療では末梢(まっしょう)血幹細胞による血管再生治療などがある。患者は厚生労働省が定めた医療機関で治療を受ける必要がある。

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