心房細動は心臓を動かす電気信号が無秩序に起こるために、心房が正常に収縮、拡張できず、体に血液を送れなくなる病気だ。「加齢とともに増加し、65歳以上の約3%に見られるようになる。心不全や心膜炎などが原因で起こる場合もあるが、飲酒や精神的ストレスが誘因となることもある」と赤石部長は解説する。

心房細動が怖いのは、心房細動を起こしているときに心房内にできた血栓(血の塊)が、心房からはがれて体の中に流れ、脳梗塞などを引き起こす原因となるからだ。

「心不全、高血圧、糖尿病、脳梗塞などの既往があったり、75歳以上の人が心房細動を起こすと、脳梗塞などを引き起こす危険性が高いので、血栓を予防する薬を服用する必要がある」と山下部長。一方、「女性に多いバセドウ病も、心房細動の原因になるが、この場合は病気の治療を行えばよい」という。

不整脈は、恐れすぎず、侮らないことが大切。そのためにも、自分の不整脈がどういったものかを、十分に理解しよう。

(ライター 武田 京子)

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「目の前白く」「突然失神」は受診

突然死につながる怖い不整脈を見分ける症状がある。危ないのは、突然目の前が白くなるようなめまいや、予期せず失神を起こす場合。心臓から血液が送られなくなることで急に血圧が下がり起こる。

「こうしたことがあれば、心臓自体に疾患がある可能性があるので、迷わず循環器の専門医を受診し、心電図のほか、胸部X線検査、心エコーなどの検査を受けてほしい」と北里大学北里研究所病院の赤石部長は話している。

[日経プラスワン2011年3月26日付]

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