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ブームの予感(日経MJ)

叱る指導もう限界? 社員育てる「褒め合いゲーム」 SNS活用、取引先も参加

2012/12/9

 「若手は褒めて伸ばせ」と言われて久しいが、社風は掛け声通りにはなかなか変わらない。ならば褒めずにはいられない仕組みを作ればいい。SNS(交流サイト)などを活用し、時に取引先も巻き込む「褒め合いゲーム」を導入する企業が相次いでいる。社員一人ひとりの働く意欲を引き出す切り札になるか。

■社員同士、17種の褒めバッジ贈り合う

シンクスマイルが開発した「CIMOS」は仮想のバッジを贈って社員同士で褒めあう(東京都渋谷区)

 飲食店やサービスのお試し予約サイトを運営するシンクスマイル(東京・渋谷)に11月に正式採用された岡崎有紀さん(24)。契約を獲得して帰ってくると、スマートフォン(高機能携帯電話)にメールが届いた。開くと、宝箱の画像から飛び出してきたのは「熱血バッジ」。チームリーダーから「有言実行、ホンマかっこいい」との言葉が添えられていた。

 「めっちゃうれしい。励みになる」。岡崎さんは同社独自の褒め合いゲーム「CIMOS(シーモス)」の存在を知って入社した。「スマイル」「アイデア」……。社員が互いの長所を見つけ、17種類のバッジをコメントと共に贈り合う。

 1カ月間に他人に贈れるバッジは一般社員が20枚、経営陣は40枚。フェイスブックと連動し取引先からももらえる。社員約70人は自社サイトに顔出しで登場。どのバッジを何枚得たかレーダーチャートに表示される。

■「1日1回、自分のどこかが認められている」

もらったバッジの種類と数がレーダーチャートで一目で分かる(東京都渋谷区)

 昨年、「新しいを作る」など会社の行動指針10カ条をまとめたのがシステム開発のきっかけ。「ゲームにすれば根付くだろうと、各指針を10種類のバッジで表現した」(新子明希社長)

 褒めようとすれば同僚の仕事ぶりを観察するので互いの理解が深まる。ある新入社員は半年で160枚を獲得。「1日1回、自分のどこかが認められている」(新子社長)。業績が急伸したチームほどバッジのやりとりが活発という。

 もらうバッジの種類や量で「自分に何が足りないかも把握できる」。メダル獲得数は昇給に反映するほか、リーダーに就くには「熱血」「絆」バッジが一定数要るなど一種の資格認定にもなる。来年中にはシステムの外販を始める予定だ。

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