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ブームの予感(日経MJ)

SNS×ご当地マラソン「シャルソン」広がる 距離もコースも自由、地域の魅力を発信

2012/11/4

 走る距離もコースも自由という新しいマラソンイベント「シャルソン(ソーシャルマラソン)」が広がっている。交流サイト(SNS)で参加を表明し、決められた時間にゴール地点に到着することが基本的なルール。参加者は走っている最中に出会ったランナーと積極的に交流し、コース上で見つけた地域の魅力をフェイスブックなどで発信する。参加者が主体となって催すマラソン大会は、地域活性化やコミュニティーづくり、観光客誘致の新たな手法として企業なども注目し始めた。

■寄り道も自由、途中で美容院やキャンドル作り

第1回新潟シャルソンでゴールし、喜ぶ参加者

 秋晴れの10月13日、新潟市で「第1回新潟シャルソン」が開かれた。参加者は約30人。午後4時のゴールを目指し、そろいのTシャツを着たランナーたちが、朝から思い思いに動き出した。西村治久さん(41)は新潟県村上市を5時半に出発。電車やバスを乗り継いで新潟市を目指した。

 ランナーのために様々な無料サービスを提供してくれる「給○ポイント」は約20カ所。西村さんは美容院に立ち寄り、のどを潤してマッサージを受けた。「髪形もセットしてもらったから、ゴールしたときにはいつもより2割かっこよくなった」と笑う。

 記者も息子(9)と共に参加。10時に新潟駅を出発し、繁華街で開かれていた祭り「古町どんどん」で将棋やキャンドル作りを楽しんだ。訪れる先々で新潟シャルソンについて聞かれ、給○ポイントではお勧めの場所を教えてもらった。6時間で走った距離はわずか10キロメートル。その間に多くの地元の人やランナー仲間とふれあえた。

第1回新潟シャルソンの「給○ポイント」でソフトクリームを買う参加者(新潟市中央区の田中屋本店みなと工房)

 午後4時に新潟駅近くのゴールに到着した後は懇親会。昼間の活動の様子はフェイスブックで共有しているため、初対面の人ともすんなり会話に入れる。主催者の河村良一さんは「新潟の魅力を感じてもらえたらうれしい」と話す。

■歩きや交通機関の利用もOK

 シャルソンに厳密な定義はないが、概要は以下の通りだ。

 (1)ゴールの場所と大体の時刻はあらかじめ指定するものの、スタートの時刻や場所は参加者各自が決める。走っても歩いてもよい。交通機関も利用できる。車道ではなく、主に歩道を走るので参加者のマナーは大切。参加料は数千円。

 (2)スマートフォン(高機能携帯電話)などのソーシャルアプリを積極的に使う。主催者はフェイスブックのイベントページで参加を受け付け、大会の模様を動画配信サイト「ユーストリーム」で中継。ランナーも走っている最中にフェイスブックなどに投稿する。

 (3)飲食店などがボランティアで設け飲み物や食事を提供する「給○ポイント」やゴール後のパーティーでは積極的に参加者同士が語り合い、街の魅力をシェアする。

 (4)途中で最低1枚は写真を撮り、自分が発見した街の面白さをパーティーで伝える。

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