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ブームの予感(日経MJ)

店内にビール工場 「ブルーパブ」が都会で増殖中 タンク見ながら できたての一杯

2012/10/14

 目の前で銀色に輝くタンクを眺めながら、「店ビール」のジョッキを傾ける――店内に醸造設備を持つ「ブルーパブ」が最近人気だ。各店限定で作る種類が豊富な高鮮度のビールを手ごろな価格で味わえ、街中にあるので仕事帰りなどに気軽に行ける。そんな「うまい、安い、近い」点が、地ビールに続く新しい地域密着型のビール系飲料として受けているようだ。

■味が違うビール、毎週売り出す

店内の醸造施設で作った、毎週味の違うビールを楽しめる(横浜市のベイブルーイングヨコハマ)

 「会社帰りに“工場見学”しながら飲めるなんて」。9月中旬の金曜日。神奈川県鎌倉市に住む会社員、菊地瑠美さん(36)は帰宅途中に夫と待ち合わせ、横浜市の「ベイブルーイングヨコハマ」に足を運んだ。大のビール党。旅先では必ず地ビールを飲み、全国の地ビールメーカーを集めた「ビアフェス」にも参加するほどだ。同店は初めてだが「できたての店ビールはフルーティーでおいしい。駅に近いので月に1回は来たい」とすっかり気に入った様子だ。

 同店はJR京浜東北線の関内駅から徒歩5分。昨年8月開業し、今年3月から店ビールの提供を始めた。客数は提供前と比べ2~3割増えた。地ビールメーカー勤務を経て独立した鈴木真也代表は「最適な発酵温度や酵母の量などをつかんだ」と味が違う店ビールを毎週売り出す。当初からの常連、中村雅人さん(50)は週1回は通う。「どんなビールができたのかと来るたびにワクワクする」

■好調を受け、姉妹店を出したところも

カウンターの奥にはタンクが(東京都杉並区の阿佐谷麦酒道場)

 「高円寺麦酒工房」(東京・杉並)もJR高円寺駅から歩いて5分ほどの住宅街にあり、週末は約30席がほぼ埋まる。オーナーの能村夏丘氏が目指すのが「パン屋の感覚で普段使いできる店」。2010年12月に開業し、今夏の売り上げは昨夏の2割増し。9月中旬の祝日に来て、友人と5杯ずつ飲んだ東京都新宿区在住の女性(35)は「1杯ずつ味が違うビールを飲んで、3千円ちょっと。料理もおいしく、満足感が高い」と話した。



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