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中国・韓国はなぜ1文字? 世界の「名字の謎」 編集委員 小林明

2012/10/5

表3

■中国、韓国は名字の種類が少ない

では、同じアジアの中国人や韓国人・朝鮮人の名字にはどんな特徴があるのだろうか?

「実は日本人の名字に比べてかなり少ないという特徴がある」と森岡さんは言う。その原因の1つが1文字の名字が多いことだ。

表3は中国人の名字のトップ10である。

統計によって多少順位は異なるが、「」が中国の3大名字だということがわかる。中国公安省の統計によると、首位は王(総人口に占める割合は7.25%)、2位は李(同7.19%)、3位は張(同6.83%)。上位3位の合計は総人口の21%強を占める。4位以下は劉、陳、楊、黄、趙、呉、周の順。上位100位の名字で総人口の85%を占める。

一方、中国科学院の統計によると、首位は李(総人口に占める割合は7.4%)、2位は王(同7.2%)、3位は張(同6.8%)。上位3位の合計はやはり総人口の21%強を占める。4位以下は劉、陳、楊、黄、趙、周、呉の順。上位129位の名字で総人口の87%を占める。

全体として1文字の名字が圧倒的に多い(司馬、欧陽など2文字の名字もまれには存在する)。森岡さんによると、中国人の名字は少数民族も含めて4000程度とされ、10万から30万はあるとされる日本人の名字に比べるとかなり少ない。

「中国の漢民族は世界でも最も早く名字ができた民族といわれるが、伝統的に漢字1字の単姓を基本としており、日本のように自分で地名などから名字を名乗ったり、分家した際に名字を変えたりすることがなかった。だから、名字の種類も増えなかったのではないか」と推測する。

中国文化とは一線を画し、むしろ日本が独自の文化を形成したということだろう。

■同姓同名の悩みも…

表4

中国よりもさらに名字が少ないのが韓国だ。

「200から300ほどの名字に集中している」という。

表4は韓国人の名字トップ10である。首位は金で、総人口の21.6%。実に5人に1人が金さんということになる。上位3位は金、李、朴で総人口の約45%を占める。全体のほぼ半数が、金さんか李さんか朴さんのどれかになる計算だ。

全体として、やはり1文字の名字が圧倒的に多い(南宮、皇甫、諸葛、西門など2文字の名字もまれにある)。「中国文化の影響がより強かったことに加えて、やはり、日本のように名字を後から変えることをしなかったためではないか」と森岡さんはみる。

ただ、中国も韓国も日本に比べて少ない名字に限られているので、同姓同名が多くて紛らわしいなどの悩みも時にはあるらしい。そもそも名字の成り立ちに違いがあるからで、これらもそれぞれの伝統や文化だといえそうだ。

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