専門知識をアプリとして販売

書籍にするほどではないがニーズはある、という専門的な知識やノウハウをサイト上に記して編集、iPhone向けの同名アプリで販売する。アプリはアップルの審査を通過し、10月にも公開予定だ。

書き手側はFBのアカウントでログインすれば、すぐにサイト上の編集機能を利用できる。最初に限り発売には「読みたい」という人が10人集まることが必要になる。販売価格はアプリ課金と同様で85円~8500円の間で設定、売れた場合、4割が書き手に入る。

都内のマーケティングディレクター、吉田けえなさん(31)はペイバリッシュで「このためなら旅行してもいい、と思えるお店」をテーマに書く予定だ。仕事も兼ねて、年間1千軒程度ファッションや雑貨、飲食の店舗に足を運ぶ。その中で「皆に教えるのはためらわれるけれど、知りたいという人にだけそっと教えたい、とっておきのお店」(吉田さん)を4~5店紹介する。

ネットで多くの情報を収集できるようになり、個人の趣味や関心は細分化し、従来の習い事市場だけではすくいきれない需要が生まれている。同時にSNSの普及で個人の持つ影響力が増大、これまでだったら見逃されていた、市井の人々が持つ知識やスキルに光が当たり始めている。こうした学ぶ側、教える側双方の変化に対応したウェブサービスが浸透したら、“エビバディ・ティーチャー”時代の到来は、夢物語ではなくなりそうだ。

(松本史)

[日経MJ2012年8月27日付]

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