MONO TRENDY

ブームの予感(日経MJ)

飛び出すキャラ弁 「3Dキャラごはん」登場 見て感動、食べておいしい

2012/7/8

彩り豊かな食材を使い、様々なキャラクターを弁当で表現する「キャラ弁」。その進化形ともいえる立体的な「3D(3次元)キャラご飯」が話題を呼んでいる。かわいいクマから勇壮な軍艦まで、スーパーでも買える材料が多彩な造形物に生まれ変わる。食べてもおいしいのはもちろんだ。手の込んだ作品に挑むのは、子ども以外にも見て感動し、喜んでくれる人がいるから。作り手たちに3Dキャラご飯の魅力を聞いてみた。
ごはんやおかずを使って作った飛行機

■飛行機は1時間で完成

「手を加えた分だけ本物らしい仕上がりになる。今日のはすごく喜んでもらえそう」。6月上旬、キャラ弁作りを教える「お弁当4KIDS」(東京・江戸川)でおにぎりを作った荒川文重さん(38)は小学生の息子2人のママ。日本航空(JAL)の飛行機をモデルにした自信作を前に満面の笑みをみせる。

ラップで形を整え、カニかまやのりを使って窓やロゴを作っていく

作り方はシンプルだ。ご飯をラップに包んで機体や翼を形作り、これを組み合わせる。窓やロゴはのり、カニかまで表現。客席の窓は1ミリ角と超微細で、ハサミとようじを駆使して機体に張り付ける。「JAL」のロゴは本物同様、赤と黒の2色に。ほぼ1時間で完成した。

JAL機の作り方を教える「お弁当4KIDS」(東京都江戸川区)

教室を主宰する丸尾知美さんはキャラ弁の一環として3Dキャラご飯の作り方も教えている。飛行機やバスといった乗り物に加え、トトロなどのキャラクターが人気だ。見た目の完成度はもちろん、お弁当としての味も重視。飛行機のおにぎりは機体の中にサケフレークが詰まり、カニかまも味のアクセントになる。

■スター作家も誕生、「神がかったかわいらしさ」

はやスター作家も生まれている。「hiyoko555」名で写真共有アプリ「My365」に作品を公開している北海道苫小牧市の渡辺佐知子さん(仮名、39)だ。くまのキャラクター「リラックマ」を模した3Dキャラご飯は「神がかったかわいらしさ」と注目を集める。

リラックマの3Dキャラごはんが人気。オムライスでは昼寝する姿(左)を、カレーでは入浴中の様子を表現=渡辺さん提供

ある日は白ご飯で作ったリラックマがカレーのお風呂につかり、別の日はチキンライスのリラックマが薄焼き卵の毛布をかぶって昼寝する。「軽い気持ちで写真を載せたら、見た人がすごく喜んでくれた」のがきっかけだ。1日1枚公開される写真を心待ちにするフォロワーは1万5000人超(7月5日時点では2万1000人超)。制作ポリシーは「自宅にあるものを利用すること、作ったら食べること」(渡辺さん)。細かい技術もさることながら、キャラクターのかわいらしさが生きるシチュエーションをどう表現するか、アイデアをひねり出すのも楽しみだ。

リラックマの大福(左)やアイスも=渡辺さん提供

博報堂生活総合研究所の夏山明美・上席研究員は「もともと野菜の飾り切りなど、日本には料理に手をかけて目で見て楽しむ文化があった」と指摘する。さらに交流サイト(SNS)の普及で「身内で楽しむお弁当が、多くの人に公開する『作品』になり、これまで以上にやる気が出た人も少なくない」とみる。

MONO TRENDY 新着記事

MONO TRENDY 注目トピックス
日経クロストレンド
花王ビオレ「LOHACO限定デザイン」で3倍も売れた
日経クロストレンド
KDDI社長が先読み 5G時代はリカーリングが全盛
日経クロストレンド
変な名前の高級食パン店が増殖中 仕掛け人の狙いと
日経クロストレンド
楽天OBがアットコスメでバカ売れ施策 その内容とは
ALL CHANNEL