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世界最大の映画祭、11日開幕

カンヌ映画祭リポート2011(1)

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NIKKEI STYLE

世界最大の文化イベント、カンヌ国際映画祭。そこでは日々、何かが起こっている。同映画祭は今年で64回目を迎える。コンペ部門の河瀬直美監督「朱花(はねづ)の月」、三池崇史監督「一命」をはじめ多数出品される日本関連作品の反響、ペドロ・アルモドバル、アキ・カウリスマキ、ダルデンヌ兄弟ら世界の俊英の新作、マーケットや製作発表の話題などを通して、映画祭に反映された2011年の世界の現実をカンヌからリポートする。

◇            ◇

あなたはカンヌ映画祭といえば何を連想するだろうか? 世界のスターたちが歩く上映会場前の「レッドカーペット」だろうか、あるいは最終日に発表される最高賞「パルムドール」なのか。そうした華やかな場所にばかりスポットが当たるのは事実だ。しかし、それはこの世界最大の映画祭のほんの一面でしかない。

11日に開幕するカンヌ映画祭ではいったい何本の映画が上映されるのだろう? パルムドールを競うコンペティション部門の出品作品は20本。さらに、コンペと並ぶ映画祭の柱で、個性的な新作が集まる「ある視点」部門が21本、話題性のある新作をいち早く上映する非コンペ作品と特別招待作品が15本。これに短編コンペ部門と世界の映画学校で作られた秀作を集めた「シネフォンダシヨン」部門を加えた公式上映作品は9日時点で82本が決まっている。

独立組織が開催する部門も

これに加えて、復元された映画と映画に関するドキュメンタリーを集めた「カンヌクラシック」部門で12本を上映する。もっともこのあたりまでは一流の国際映画祭であれば、質はともかく量的には似たようなものだ。

カンヌの場合はこのほかに映画祭事務局とは独立した組織が開催する部門がある。1つはフランス監督協会が運営する「監督週間」で、今年は短編を含め39本を上映。もう1つはフランス映画批評家組合が運営する「国際批評家週間」で、同じく23本を上映する。監督週間が1960年代末に映画祭当局のセレクションへの反発から誕生したように、これも長い歴史の所産といえる。一昨年にベルリン国際映画祭、昨年はベネチア国際映画祭に招かれた園子温監督の新作「恋の罪」はこの監督週間で上映される。

巨大な映画見本市を併設

さらに、カンヌが他の国際映画祭と決定的に異なるのは、併設されている巨大な映画見本市「マルシェ・デュ・フィルム」の存在だ。世界のバイヤー(配給会社)とセラー(プロデューサーやセールス会社)が集まり、新作や企画の商談をする。まだ紙の上の企画段階のものも多いわけだが、上映された作品だけで昨年は876本。今年の参加登録者は前年比10%増で、1200回の上映が予定されている。これを加えると、ほかの映画祭の上映本数とは文字通りケタが違ってくる。

マーケットに集まる約1万人の業者を加えると、カンヌ映画祭に参加登録する映画のプロは約2万5000人。うちジャーナリストは4000人を超す。これらの数字はカンヌとともに3大映画祭と称されるベネチアやベルリンを圧倒する。このマンパワーがカンヌのエネルギーの源泉なのだ。

いわゆる一般の観客が映画を見て楽しむという場ではない。映画作家が名声を求め、プロデューサーが成功を求め、俳優からジャーナリストまであらゆる映画関係者が出会いを求めて集まってくる。文化としての映画の新しい潮流を作り出しながら、ビジネスの場としても機能する。そこがカンヌなのである。

19年ぶりのカンヌ

9日夜にカンヌに入った。記者にとっては19年ぶりである。カフェが居並ぶアンティーブ通りはまだ人影もまばらで、祭りの前のどこかそわそわした雰囲気が漂っている。街のそこかしこに立つビルボードには、カンヌで世界初上映となるハリウッド大作「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」の派手なポスターと並んで、モノクロに金字の渋いポスターが張られている。女優の美しい脚と「64」をあしらった映画祭の公式ポスターだ。

写っているのは1970年代のミューズ、フェイ・ダナウェイ。「ルーという女」(1970年)で彼女を主演に起用したジェリー・シャッツバーグ監督による写真だ。「ルーという女」は修復された新しいプリントが、カンヌクラシック部門で上映される。

新しいものと古いもの、華やかさと奥深さ、経済と文化が交錯するカンヌ。今年は何が起こるのだろうか。(編集委員 古賀重樹)

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