和風カップめん、「味の境界線」は関ケ原編集委員 小林明

和風カップめん市場で激しく争っているライバルの東洋水産の「赤いきつね」はどうだろうか?

〈図(2)〉を見てほしい。「赤いきつね」の東西境界線も、「どん兵衛」とまったく同じことが分かる。ただ「赤いきつね」の方が滋賀、京都、奈良、大阪、和歌山、兵庫の6府県を「関西」と位置付けるなど、「どん兵衛」よりも細かく分けている。これは「関西」「西日本」での販売テコ入れに取り組んでいるためと見られる。

つゆを調べると、「東日本」はカツオだしのストレートな味わいが特徴。それが西に向かうにつれて、雑節(サバ節、ウルメ節などカツオ節以外の節)や煮干しが加わり、だしの深みが増す。「地域性を反映した結果」と東洋水産。ただ、東西境界線の東側が濃い口しょうゆ、西側が薄口しょうゆをベースにしているという点では「どん兵衛」と変わらないようだ。

余談だが、「赤いきつね」のつゆを飲み干した時、カップの内側に細かい黒い粉が付いているのに気付くことがある。これはカップに入れたカツオ節の粉末だそうだ。静岡県田子地区にある同社自慢の自社工場で製造・加工されたものだという。

いずれにせよ、「どん兵衛」も「赤いきつね」も、「東日本向け」のパッケージには「E」、「西日本向け」のパッケージには「W」と小さく刻印されており、よく見れば外見で区別できるようになっている〈写真(3)〉。出張や旅行などの折、もし手にする機会があったら、話のネタとして食べ比べてみてはいかがだろうか。


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