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名前の流行100年史 戦前は「清」、戦後は… 編集委員 小林明

2011/5/27

表2は、明治45年・大正1年(1912年)から平成22年(2010年)までの99年間における名前人気ランキング首位(男性、明治安田生命保険調べ)の変遷である(この記事の最後に各年ランキング10位までの99年分の一覧表を収録しています。果たして、皆さんの生まれた年のベストテンは?)。表を眺めるとたしかに、清→勇・勝→博・茂→誠→大輔→翔太→大輝→大翔という流れが読み取れる。

さっそく時代を追いながら簡単に解説してみよう。

●「清」時代(大正4年~昭和12年)

戦前の代表的な名前と言えるのが「清」。大正4年(1915年)から昭和12年(1937年)までのうち、通算で14年間、首位に立った。「『清く生きる』という当時の道徳観・人生観の表れではないか」と明治安田生命保険の調査担当者はみる。大正1~3年(1912年~14年)の「正一」「正二」「正三」、昭和2~3年(1927~28年)の「昭二」「昭三」はともに元号と数字を組み合わせた名前。大正5年の「辰雄」は辰(たつ)年だったことにちなんだ名前だと考えられる。

●「勇」「勝」時代(昭和13~20年)

戦火が一段と激しくなる昭和13年(1938年)から終戦までの時代。「勝」「勇」など戦時色が強くにじんだ名前がランキングのトップに連なる。「進」「勲」「功」「武」「勝利」などの名前もランキング上位に。国が一丸となって戦争に突入していった当時の切迫する世相がはっきりとうかがえる。ただ、こうした国民の願いは実らず、日本は敗戦の日を迎えた。

●「博」「茂」時代(昭和23年~29年)

戦後の昭和21年(1946年)からランキングの顔ぶれはガラリと変わる。「博」「茂」などがトップを占め、戦後復興と経済発展にまい進する社会情勢を反映した名前が急増。「稔」「実」「隆」「明」「豊」などもランキングの上位に入った。「茂」は在任期間がちょうど重なる吉田茂首相にちなんだ名前とも考えられる。

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