「フラッシュパッカー」 スマホ片手に世界ぶらり
コトバ百貨店
海外旅行には「行かない主義」だという、とある若いもんが言う。
「なんでお金をかけて、わざわざ不便で、怖い思いをしに行くんですか?」
まあ、そんな方々にはちんぷんかんぷんだろうけど、昭和の若者にとって憧れの旅といえばバックパック。大きなリュックに家財道具を詰め込み、気ままに世界を歩くあれだ。
で、今週はその今どき版「フラッシュパッカー」をご紹介。「フラッシュ・バックパッカー」の略語で、定義も「にわかバックパッカー」とか「闇夜にスマートフォンの光をフラッシュさせるバックパッカー」とか、いろいろ。とにかく現代風に進化したバックパッカーをまとめてこう呼ぶ。
たとえば、情報収集などができるデジタル機器をたっぷり持ち歩くというのも彼らの特徴。またベタな観光より、その土地の生活に触れるバックパッカー精神を継承しつつ、昔よりリッチという特徴も。途上国だけでなく、海外から物価の高い東京などにもやってきて、昼はバックパック姿で町の探検、夜は高級すし店で舌つづみ、なんていうお大尽もいるとか。なんだ、これなら私もやりたい! ここで一句できました。
バックパック、できるころには五十肩。えーん。
(ライター 福光 恵)
[日経プラスワン2013年11月30日付]
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