名古屋では、おでんに味噌つけて 串かつにも味噌
おでん(2)
たくさんのおでんメール、ありがとうございました。今回は、みなさんからいただいたメールを一挙にご紹介する。
私も浮袋のようにおでんつゆにプカプカしている真っ白い東京のはんぺんを初めて見たときは「東京ん人はこげなもんば食ぶっとかあ」と感心したものです。でも東京のおでんにはなくてはならないもので、家でおでんをやると子どもたちが奪い合いをします。
問題は浮力が大きいこと。つゆをたっぷり吸わせるためにどんなにジャガイモやガンモなんかの下に沈めていても、気がつくとプカプカと浮いてきて鍋の一番上にきてしまうのです。「また上がってきたか」などと舌打ちして再び底の方に沈めるのですが、気がつくとやっぱり……。
今度から重りつけよっと。
最近は大阪のスーパーでも「はんぺん」を売っているようです。去年の春まで大阪に単身赴任していましたが、スーパーの棚に「紀文のはんぺん」を発見して「ほほー」と思ったことがありました。
そればかりか東京の「すじ」まで見かけました。例の白い水産練り製品のほうの「すじ」です。東京化がひそかに進んでいるのでしょうか。
大阪では伝統的に「関東煮(かんとうだき)」という呼び方をしますが、コンビニでは「おでん」となっています。居酒屋でも「関東煮」と「おでん」という表記が半々かな?
この点を生粋の大阪人はどう考えているのか。
女優の三林京子さんは自身のホームページで「関東煮とおでんはちゃうモンです。おでんにはケチャップでもマヨネーズでも好きなものつけて食べてよろし。でも関東煮にはぜったい辛子!」と書いておられました。
それと、私の場合は納豆を甘納豆の一種と思ったことはありません。
どうもギョウザ巻きというやつは局地的に出没する傾向があるようです。東京でもいくつかの地域にだけ存在するという報告もあります。でも松戸に存在するというのは初めて知りました。ほかの方の局地的リポートを待っています。
ところで私、出張に行ったついでにギョウザ巻きをスーパーで買いました。一応こんな姿をしております。
私、出張のついでに屋台のおでん屋でギョウザ巻きを堪能して参りました。最後はラーメンでございました。自腹でしたが、被害軽微でございました。
我がふるさとからのメールです。
百武さんちいわしゃっとですか? 久留米の辺には百武ちゆう名前は多かですもんね。小学校の同級生にも「百武君」がいたような記憶があります。でも、私は相当久留米のラーメン屋さんには入ってますけど、おでんには気づきませんでした。ギョウザばっかり食ってたせいでしょうか。
でもこれはいいですね。さぬきうどんにおでんは有名ですが、おでんと仲良しのラーメンは久留米だけかもしれません。とんこつラーメン発祥の地、久留米のラーメンをさらに売るためのキーワードになるのではないでしょうか。
久留米ではないのですが、出張のついでにこんな看板を見かけたので写真に撮ってきました。
本当にラーメンにおでんってあったんですね。JR博多駅前です。そうです、博多に行ってきたのです。会社へのおみやげは「中州deショコラ」。羽二重もちのなかにチョコレートが入っているというもので、みんなは「食感が、この食感が」とうれしいのか、そうじゃないのかわからないコメントとともに口を動かしていました。
やっと本題の付けだれに関するメールです。そうなんですよね、名古屋は。
でも名古屋を少し離れて渥美半島あたりに行ったらどうなんでしょうか。そこのところも知りたいものです。
それと串かつをおでんのつゆ(味噌)につけて食べる点ですが、結局は赤味噌の味ですよね。串かつに普通の味噌かつ用の味噌を塗って食べるのとどう違うんでしょうか。どっちにしろノド渇きそう。ビールおかわり!
VOTEの方も順調に集まっているらしい。どんな結果が出るか楽しみだ。次回には速報版をお目に掛けることができるだろう。
(特別編集委員 野瀬泰申)
[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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