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どうも天気がおかしいわね。今冬も暖かいと思ったら、いきなり寒波が来たり。エルニーニョ現象が発生しているらしいけれど、どんな関係があるのかしら。

現在起きているエルニーニョ現象について、友田真貴子さん(35)と植村智子さん(48)が安藤淳編集委員に話を聞いた。

 そもそも「エルニーニョ現象」って何ですか。

「太平洋の赤道に近い熱帯域で、日付変更線の東側から南米のペルー沖にかけて海面水温が通常より高くなり、西側の日本に近い海は低くなる現象です。逆に東部で水温が低く、西部で高くなる現象は『ラニーニャ』と呼びます。いずれも赤道付近の海の上を吹く貿易風(東風)の強弱や、大規模な海水の循環が原因で発生し、もともと自然界に存在する現象です。過去の統計をみるとエルニーニョは2~7年間隔で発生し、1度起きると6~18カ月間、続きます」

「気象庁によると2014年夏に発生したエルニーニョが現在も続いています。過去半世紀ほどの間にエルニーニョは15回発生しました。もっとも強かったのは1997~98年で、次が82~83年、3番目が今回(14~16年)です。今回のエルニーニョは15年夏以降に強まり、11~12月が最盛期だったと考えられます」

 エルニーニョが発生すると、日本の天気はどうなるのですか。

「エルニーニョやラニーニャは上昇気流によって雲ができやすい場所や、乾いた下降気流が起きやすい場所を変化させ、大気の状態に大きく影響します。日本付近を含む中・高緯度の低気圧や高気圧の動きを左右する上空の偏西風(強い西風)のパターンまで変えてしまいます。エルニーニョの時、夏は西日本や東日本で冷夏になる傾向があり、雨が多くなるといわれます。そして冬は暖冬気味で、日本海側の地方の雪が少なくなる傾向があります。実際、昨夏は8月後半に各地で天候不順になりましたし、今冬は1月前半まで暖かく、多くのスキー場が雪不足に悩まされました」

 でも、1月後半には大寒波がきて雪も降りましたね。

「東京で雪が積もって鉄道が大混乱しました。鹿児島県や長崎県でも記録的な積雪となり、水道管が凍って広い範囲で断水しました。奄美大島では115年ぶりに雪が観測され、沖縄本島でもみぞれやあられが降りました」

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