専門家試食 おいしい「ご当地中華まん」でほかほかに
寒さが厳しくなると、手早く作れるホカホカの食べ物が重宝する。思いつくのは中華まん。栄養たっぷりな上、電子レンジで温めれば食事にもおやつにもなるのが魅力だ。最近は名産品を使ったご当地商品も多い。そこで取り寄せ可能なご当地中華まんを専門家が試食し、味の良さなどでランキングした。
意外な組み合わせ人気
上位には和牛や豚肉を使った定番に加え、ウニやちゃんぽんなど思わぬ食材を使ったものが並んだ。専門家からは「中華まんの見方が変わった」(dancyu編集部の斉藤賢太郎さん)などの声が多数あがった。
起源は三国志の時代と言われる中華まん。大手の井村屋によると日本に伝わったのは南北朝時代だ。「当初は肉を小豆で代用し、あんまんじゅうとして定着した」。肉まんは明治時代に登場。昭和以降は日本独自の進化を遂げたという。今回の結果はその進化をまさに示した。
一般に取り寄せ品は冷凍されて届く。そのまま温めるとぱさつくので「一度水にくぐらせるのがコツ」(ご当地グルメ研究会の松本学代表)。電子レンジで温める際は、深めの器に入れ、中華まんに触れないようにラップをかけるとふっくらする。
各地の職人が生み出した、ちょっとびっくりする中華まんで、ホカホカ楽しい冬のひとときを過ごしてほしい。
肉の甘さに品、ブランド牛をリーズナブルに
(1)60グラム、5個入り1296円(2)(電)0120・86・1656 http://www.kouran.com/
とろけるような角煮と生地が相性抜群
(1)75グラム、1個400円。1個から注文可能(2)(電)0120・65・0806 http://www.0806.jp/
ふっくらもっちり、肉もジューシー
(1)150グラム、3個入り1543円(2)(電)0577・32・1470 http://www.takayama-tengu.com/
ウニあんの上に生ウニ盛りつけ
(1)90グラム、3個2592円(2)(電)0120・952・852 http://kanmon-uniman.jp/
めんたいこの辛さと豚肉の甘みが絶妙
(1)65グラム、6個810円(2)(電)0120・08・1234 http://www.aji.co.jp/
魚介や野菜もしっかり味わえる
(1)50グラム、5個入り1080円(2)(電)0120・19・8090 http://chanpon-manju.com/
牛たんの有名店が手がけ、角切りとひき肉にした牛たんが入る。「牛たんのかみ応えとくわいのシャキシャキした食感のコントラストがよい」(檀さん)、「素材の生かし方に老舗の技を感じる」(福地さん)。
(1)180グラム、1個378円(2)(電)0120・047・910 http://www.rikyu-gyutan.co.jp/
米沢牛を使った一口サイズの牛肉まん。風味を生かすためシンプルな味付けにしている。「牛肉の味が出ていて甘みがある。食べやすいサイズでリーズナブル」(池見貴之さん)、「あんと生地のバランスがよい」(白川大二郎さん)。
(1)50グラム、8個1296円(2)(電)0120・45・2260 http://www.y-kinokuniya.jp/
鳥取・境港で水揚げされた紅ズワイガニの細かくほぐした身がたっぷり。(1)120グラム、3個入り1080円(2)(電)0859・21・4381 http://sanin-k.jp/
もんじゃ焼き風味のあん。「ソースの香りが良く懐かしい」(檀さん)、「ビールと一緒に楽しみたい。ユニークさはピカイチ」(宇多さん)。(1)80グラム、4個入り1000円(2)(電)03・3874・5656
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表の見方 数字は選者の評価を点数にした。商品名、所在地、店名。(1)1個の重量、税込み価格(送料別)(2)問い合わせ先(記事中のリンクは掲載時のものです)
調査の方法 取り寄せができるご当地中華まんを専門家の推薦により24商品選定。業務用の蒸し器を用いて、蒸したての中華まんを11人の専門家に試食してもらい、あんの味や食感、皮とのバランス、地域の食材や食文化が生かされているか、などの観点で評価してもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
aiko*(お取り寄せ生活研究家)▽池見貴之(三越伊勢丹食品統括部食品第三商品部総菜バイヤー)▽宇多聡子(「エル・ア・ターブル」エディター)▽斉藤賢太郎(dancyu編集部)▽白川大二郎(点心マイスター協会)▽瀬戸理恵子(フードエディター)▽檀まゆみ(フードアナリスト)▽陳啓明(ウェスティンホテル東京 広東料理「龍天門」総料理長)▽花井雅紀(井村屋開発部加温冷菓チーム副チーム長)▽福地寧子(フードアナリスト)▽松本学(ご当地グルメ研究会代表)
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