秘書が選ぶ 相手の顔がほころぶ手土産、東西14品
ビジネスでもプライベートでも、大切な会合には相手を和ませる手土産を持って行きたいもの。だが、センスが問われるだけに、何を選べばよいか悩みがちだ。そこで手土産を選ぶ場面が多い企業秘書に、ここぞという時に贈る消え物(食品)の手土産を選んでもらい、ランキングした。
会う場所や時期も目配り
東日本、西日本ともに上位に並んだのは老舗の和菓子。文学作品にも登場する一品は相手に強い印象を与えてくれそう。西日本では塩昆布などの総菜もランク入り。地域ごとの特色は興味深い。
日本秘書協会の小野千秋理事によると手土産の原則は、個包装され、できれば日持ちするものを選ぶこと。気持ちを伝えるため渡す相手の地元で買わないことも鉄則だ。
戦略も大切。初回は定番を選び、仲を深めるごとに個性を打ち出すとよい。会食で渡すなら自宅に持ち帰れる総菜、インパクトを与えたいなら行列店の品など。会う場所や目的、時期を考えよう。相手が忘れられない一品を選べれば、長くよい関係を築けるはずだ。
<東日本>
ここにしかない希少価値
「甘みがほどよく皮はサックリ。和菓子が苦手な方にも好評」(建設、50代)など味への評価が高かった。「1店舗だけなので希少価値がある」(メーカー、40代)、「地方の方には憧れの一品。喜ばれる」(IT関連、40代)などの声も目立った。「年賀に利用する際は11月上旬までに予約を」(金融サービス、30代)。(1)1130円(化粧箱10個入り)(2)JR有楽町駅から徒歩5分(3)1週間(4)不可(5)03・3571・3304
口当たり絶妙 上品な甘さ
賞味期限は2日間。あんの水分が皮に移る前に食べてもらえるよう、買うタイミングは考えたい。(1)2180円(化粧箱10個入り)(2)JR御徒町駅から徒歩5分(4)不可(5)03・3831・6195
岡埜栄泉は東京都内にいくつかあり、それぞれ異なる味わい。中でも虎ノ門の豆大福は「大福好きにはたまらない一品」(メーカー、40代)だ。「日持ちしないので、朝購入して地方の得意先に渡すと喜ばれる」(建設、40代)、「夫の実家の手土産にも好評」(金融サービス、30代)などの経験談も。(1)2490円(10個入り)(2)東京メトロ虎ノ門駅から徒歩7分(3)1日間(4)不可(5)03・3433・5550
果物や木の実をしっとりした食感と楽しめる焼き菓子。「店が少なく希少価値がある」(メーカー、40代)。愛用する秘書は多い。(1)2052円(18個入り)(2)東急大井町線尾山台駅から徒歩5分(3)7日間(4)不可(5)03・3703・8428
「個包装で食べやすく、オフィスへの手土産にぴったり」(IT関連、20代)。(1)3240円(30本入り)(2)都内百貨店など(3)60日間(4)可(5)0120・048・371
(1)4914円(進物箱、5切れ)(2)東京メトロ人形町駅から徒歩2分(3)7日間(4)可(5)0120・011・520
(1)3240円(4号サイズ)(2)都内の百貨店など(3)6日間(4)可(5)03・3839・6870
<西日本>
料亭の味、幅広い層から好感
むっちり 追随許さぬ独特の食感
紫野和久傳は総菜も人気がある。赤味噌で炊いた鯛(たい)のだしが茶漬けにすると溶け出して、ごはんと調和する。「見た目も味も上品」(金融サービス、30代)、「日持ちするので海外の手土産にもよい」(情報サービス、50代)など、使い勝手の良さが評価された。(1)3024円(2包)、詰め合わせ可(2)京都市営地下鉄烏丸線北大路駅からタクシーで約10分(3)2カ月(4)可(5)075・495・5588
京都限定の「濃茶の風味とホワイトチョコの甘みのバランスが良い洋菓子」(サービス、20代)。(1)2721円(20枚入り)(2)京都市営地下鉄北山駅からすぐ(3)15日間(4)可(5)0120・139・399
「なにわの塩昆布、ちりめん山椒といえばこの味」(鉄道、40代)。(1)2268円(進物用2個詰め合わせ)(2)地下鉄淀屋橋駅から徒歩3分(3)30~40日間(4)可(5)0120・61・2308
(1)4320円(2)JR福知山駅からタクシーで10分(3)2週間(4)可(5)0120・535・400
(1)2484円(20個入り)(2)JR甲南山手駅から徒歩6分(3)5日間(4)ネット注文で可(5)0797・35・4333
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表の見方 数字は選者の評価を点数に換算したもの。店舗名 商品名(所在地)。(1)料金(2)本店への交通アクセス(3)日持ち(4)地方発送の可否(5)問い合わせ先
調査の方法 一般社団法人日本秘書協会(個人会員約500人)らのアドバイスをもとに、東日本、西日本それぞれで秘書たちがよく使う手土産のリストを作成。同協会の会員や若手広報担当者の会(高谷美紀代表)、広報ウーマンネット(伊藤緑代表)などの協力のもとに、秘書たちにアンケート調査を実施し、「とっておきの一品」「是非一度試してもらいたい」「プライベートでも利用したい」などの点で評価できる手土産を、1位から10位まで挙げてもらった。回答者数は65人。
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