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春を感じたい お薦めの西洋風ガーデン・ベスト10

2015/3/29

 木々が芽吹き、咲き始めた色とりどりの花が人々を誘う。春を感じるのにぴったりな西洋風ガーデン巡りはいかがだろう。専門家に選んでもらうと歴史ある場所が上位を占めた。

■木々に感じる出会いと別れ

 長い歴史の中で育まれてきた西洋庭園の様式が特に定まってきたのは、16世紀、ルネサンス期のイタリアでのことという。高低差を利用した配置や左右対称といった構成が特徴だ。フランスでは平らで広大な敷地に、池や樹木などを幾何学的に配置した「整形庭園」が発達した。

 18世紀になると、人工的な庭園への反動から、英国で風景画のように自然を模写する「英国風景式庭園」が誕生した。

 明治以降、西洋式の庭園が積極的に取り入れられた。特に英国式の庭が多いとされるが、様々な手法を取り入れた折衷などもよくあり、明確な線引きは難しい。

 時間をかけて植物の成長と共に親しまれてきた西洋庭園では、若い樹木や長寿の大木、季節ごとの花など「命の移り変わりを感じてほしい」(園芸研究家の徳田千夏さん)。ガーデニングのヒントが随所にありそうだ。

1位 新宿御苑(東京都新宿区) 650ポイント
 ■巧みな配置、先達の努力の跡 日本を代表する近代西洋庭園は、1906年(明治39年)に皇室庭園として造られた。東京ドーム12個分もある広大な敷地に、英国式とフランス式、日本庭園を巧みに組み合わせて配し、「西洋式庭園を懸命に取り入れようとした先達の努力の跡があふれている」(正木覚さん)。
 英国式庭園にはゆったり広がる芝生にユリノキやプラタナスなどの巨木が点在する。フランス式庭園ではバラ花壇を中央に200メートルにわたり左右にプラタナスの木が並ぶ。園内には約1万本の樹木がある。「春には約65種類1100本の桜が見事で、花見スポットとしても人気」(庄子利男さん)だが、酒類の持ち込みや遊具類の使用は禁じられている。(1)午前9時~午後4時(2)月曜日(月曜日が休日の場合は翌日)と年末年始。3月25日~4月24日、11月1日~15日は無休(3)200円(4)東京メトロ丸ノ内線新宿御苑前駅徒歩5分(5)03・3350・0151
2位 旧古河庭園(東京都北区) 550ポイント
 ■地形を生かした設計の妙 旧古河財閥の3代目当主だった古河虎之助の邸宅として、1917年に整備された。洋館と庭園は鹿鳴館やニコライ堂などを設計した英国人の建築家ジョサイア・コンドルが手掛けた。丘の上に洋館、斜面に西洋庭園、低地に日本庭園と「建物と庭が地形を利用して巧みに配置されている。立体的なイタリア式、左右対称のフランス式、くぼ地にある日本庭園のつながりが面白い」(正木さん)、「春は洋館南側のバラ園が美しい」(近江慶光さん)。
 洋館の内部を見学するには往復はがきで事前に申し込む必要がある。「洋館の外壁は新小松石で覆われ、雨の日の美しさは格別」(中村文さん)(1)午前9時~午後4時30分(2)年末年始(3)150円、5月4日(みどりの日)と10月1日(都民の日)は無料開放(4)JR上中里駅徒歩7分(5)03・3910・0394
3位 アンディ&ウィリアムス ボタニックガーデン(群馬県太田市) 540ポイント
 ■英国人の技光る 2人の英国人造園家の名前を冠したイングリッシュガーデン。ホームセンターのジョイフル本田が2002年に店舗の隣に開いた。総勢16人の英国人技術者が手掛けた庭園は「石積みやレンガ積み、フェンスなどが工芸品のようで味わい深い」(香山三紀さん)。開園までに3年、開園後も10年の時間をかけ、成熟させてきた。
 園内の2000種類を超える植物は日本の厳しい環境に合った品種を厳選した。「早春の花木からチューリップ、バラへと四季折々に花が咲きつぐ」(八木波奈子さん)。週末は係員が説明するツアーがある。(1)午前9時~午後5時(4~9月は午後6時まで)(2)開園期間中は無休。12~2月は冬季休園(3)550円(4)東武伊勢崎線木崎駅から車で10分(5)0276・60・9021
4位 蓼科高原バラクライングリッシュガーデン(長野県茅野市) 510ポイント
 ■レストランやお店も充実 婦人服ブランド「バラ色の暮らし(バラクラ)」を手掛けるデザイナーが1990年に開いたイングリッシュガーデン。英国人の造園家の設計で、オールドローズやフリチラリアなど四季折々の花が楽しめる。「園内にはレストランなどもあり、食も買い物も楽しめる」(八木さん)。(1)午前9時30分~午後5時(4~10月は午前9時~午後6時)(2)無休、冬季は休園あり(3)1月~4月3日は300円、4月4~23日は700円、4月24日~6月10日は1000円など(4)JR茅野駅からバスで25分(5)0266・77・2019
5位 神代植物公園(東京都調布市) 420ポイント
 ■圧巻のバラ5000本 1961年に東京都内で唯一の植物公園として開園した。4800種類、約10万本の植物の中でも「左右対称の沈床式庭園に植えられた5000本以上のバラが圧巻」(庄子さん)。温室は2016年春まで休館中。(1)午前9時30分~午後4時(2)月曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始(3)500円(4)JR三鷹駅からバスで20分(5)042・483・2300
6位 えこりん村 銀河庭園(北海道恵庭市)
 レストラン運営のアレフが手掛ける。10万平方メートルの敷地にテーマの異なる30の庭が並び、季節ごとに表情を変えていく。「植物の使い方が面白く、ガーデニングのいろんなアイデアが得られる」(大出英子さん)。併設する牧場にはアルパカなどの動物がいて、家族で楽しめる。4月24日まで冬季休園中。(3)1200円(5)0123・34・7800
7位 ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン(長野県大町市)
 化粧品メーカーのアルペンローゼによる工場を併設したガーデン。「エッセンシャルオイルの原料となる植物を集めたアロマガーデンなど、テーマが面白い」(香山さん)。入園者は1日100人まで。電話かネットで要予約。4月24日まで冬季休園中だ。(3)1000円(5)0261・23・3911
8位 神戸市立須磨離宮公園(神戸市)
 皇族の別荘があった場所に造られた。「海に向かって真っすぐ延びる水路を中心とした、幾何学的な庭園デザインが美しい」(佐々木邦博さん)。水路には大小の噴水が連なり、春秋には180種4000株のバラが咲き誇る。(3)400円(5)078・732・6688
9位 軽井沢レイクガーデン(長野県軽井沢町)
 人工湖を中心に8つのガーデンが点在する。「湖をバラ園が囲み、中州には山野草や宿根草、水辺には水生植物が咲く」(船山純さん)。4月17日まで冬季休園中。(3)1000円、ローズシーズン(6月19日~7月20日)は1200円、4月18~23日は無料など(5)0267・48・1608
10位 クレマチスの丘「クレマチスガーデン」(静岡県長泉町)
 美術館に隣接した庭園で多様なクレマチスを一年中楽しめる。「白いクレマチスを集めたホワイトガーデンはそれ自体が一輪の花のよう」(徳田さん)(3)3月は1000円、4~10月は1200円(5)055・989・8787

  ◇  ◇  ◇  

 表の見方 数字は選者の評価を点数にした。ガーデン名、所在地。(1)開園時間(2)休園日(3)大人(一般)1人の料金(4)アクセス(5)問い合わせ先の電話番号。(1)~(3)は時期に応じて変更などあり。写真は各施設提供

 調査の方法 西洋風ガーデンに詳しい専門家の協力を得て、開園後5年以上経過し、運営がしっかりしている27のガーデンを選出。散策や時間の積み重ねを楽しめるといった観点からお薦めを選んでもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。

 近江慶光(千葉大学大学院園芸学研究科助教)▽大出英子(園芸研究家)▽香山三紀(園芸研究家)▽佐々木邦博(信州大学農学部教授)▽庄子利男(HP「花の名所案内」代表)▽徳田千夏(日本ガーデン・コンダクター協会顧問)▽中村文(日本ガーデンデザイン専門学校教諭)▽花岡善彦(種苗会社、長野セルトップ社長)▽船山純(クラブツーリズム 花旅コーディネーター)▽正木覚(ジャパンガーデンデザイナーズ協会会長)▽八木波奈子(ガーデニング誌「BISES(ビズ)」編集長)

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