自由研究まだなら… お薦めの企業博物館20カ所
子どもたちの夏休みも残すところあとわずかとなった。もし自由研究の宿題が「まだ」なら、興味深いテーマが詰まった企業博物館を訪ねてみてはどうだろう。日本を東西に区切り、専門家に予約なしで行けるお薦めの施設を挙げてもらったら、親も一緒に楽しく学べそうなところが上位に並んだ。
<東日本>
サイエンスショーにわくわく
洗濯機やテレビなど東芝製品1号機も並んでおり、「今とどこが違うかを比べてみる自由研究などができそう」(白井亨さん)。「3世代で一緒に行っても楽しめる」(横畠麻実さん)、「サイエンスショーが楽しい」(矢島国雄さん)、「小学生参加型施設が多い」(浮田清孝さん)(1)午前10時~午後6時、土日祝日は午後7時まで、月曜休館(2)無料(3)044・549・2200(4)JR川崎駅より徒歩1分
ホンモノ車両は迫力満点
自分だけのラーメンつくろう
製本や印刷を学べる凸版印刷の施設。(1)午前10時~午後6時(午後5時30分)、月曜休館(2)大人300円、中高生100円、小学生以下無料(3)03・5840・2300(4)東京メトロ有楽町線江戸川橋駅より徒歩8分
小田原鈴廣の職人の技の見学や、かまぼこ・ちくわ作り体験(要予約)などができる。(1)午前9時~午後5時(2)無料(3)0465・24・6262(4)箱根登山鉄道風祭駅より徒歩1分
03・3534・1111
03・3599・2600
03・5400・6900
03・6225・1133
03・5488・7305
<西日本>
140台ずらり、車の歴史探訪
「日本でのモータリゼーションの歩みと生活文化の変遷がわかる」(亀田訓生さん)、「子どもと一緒にお父さんのテンションが上がるのは間違いない」(木原秀和さん)、「『トヨタ産業技術記念館』もおすすめ」(船城英明さん)(1)午前9時30分~午後5時(午後4時30分)、月曜休館(2)大人1000円(65歳以上500円)、中高生600円、小学生400円(8月31日までは小学生無料)(3)0561・63・5151(4)東部丘陵線(リニモ)芸大通駅より徒歩5分
飲み比べや焙煎体験
高速化技術がわかる
養殖・製品知る
1999年、「チキンラーメン」発祥の地に開館した。開発に没頭した安藤百福氏の研究小屋を再現している。(1)午前9時30分~午後4時(午後3時30分)、火曜休館(2)無料(3)072・752・3484(4)阪急宝塚線池田駅より徒歩約5分
0749・62・8887
075・255・0980
075・314・2996
0773・43・1050
093・951・2534
表の見方 数字は選者の評価を点数に換算。施設名、所在地(1)開館時間など、カッコ内は最終入館時間。休館日は原則。祝日や年末年始など変更あり(2)入館料(3)問い合わせ先電話番号(4)主なアクセス 写真は西の1位以外施設提供
宿題まだ間に合う
企業博物館は会社などが運営している。創業者の理念や生涯の紹介、会社の歴史、開発してきた製品や技術などを知ってもらうためのものだ。帝国データバンク史料館(東京都新宿区)によると、その数は現在500前後という。最近は学ぶだけでなく、来訪者が参加し体験できるコーナーを設ける施設が増えているのが特徴だ。
今回は夏休みの宿題にもまだ間に合うという意味合いから「完全予約制」のものは外した。工場の生産ラインなどを間近で見学できる施設などは、すでにかなり先まで予約がいっぱいというところも多いためだ。
東西のトップはいずれも日本を代表する企業のもの。自由研究を想定した催しやサイエンスショーなどで、子どもの興味をかき立てる展示に努めている。
一方、ものづくりの変遷などを展示したコーナーでは、懐かしいものと"再会"し、子ども以上に親がワクワクしそうだ。親子や3世代で楽しみながら宿題をやっつけ、残りの休みを満喫しよう。
◇ ◇ ◇
調査の方法 予約せずに入館でき、自由研究にも役立ちそうな企業博物館を事前取材で東日本で30、西日本で31挙げ、専門家にお薦めを原則5カ所以上選んでもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
雨宮健一(KNT-CTホールディングス国内旅行部)▽浮田清孝(企業史料協議会事務局長)▽亀田訓生(企業ミュージアムコンサルタント)▽木原秀和(日本旅行広報室)▽白井亨(栄光ゼミナール社会科担当)▽高橋信裕(常磐大教授)▽中牧弘允(国立民族学博物館名誉教授)▽船城英明(学研キッズネット編集長)▽矢島国雄(明治大教授)▽山下治子(「ミュゼ」編集長)▽横畠麻実(クラブツーリズム国内旅行部)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。