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渋滞緩和や排気ガス抑制の効果が見込まれる(写真はイメージ)=PIXTA

渋滞緩和や排気ガス抑制の効果が見込まれる(写真はイメージ)=PIXTA

高速道路料金を混雑状況などに応じて変動させる「ロードプライシング」が導入されたようね。東京五輪期間中の試行のようだけど、日本でも広がるのかな。課題や問題点はないのかしら。

ロードプライシングの取り組みについて加藤雅子さんと熊切京子さんが斉藤徹弥編集委員に聞いた。

加藤さん「首都高速道路でロードプライシングが導入されました」

ロードプライシングは特定の時間や区間で、道路利用に課金して交通量を抑える施策です。東京五輪開幕前の7月19日から閉幕翌日の8月9日まで首都高で導入しました。日中のマイカーを対象に料金を割り増しして交通量を抑え、五輪関係者の移動をスムーズにするのが狙いでした。

期間中、特に土日祝日の交通量が減少しました。新型コロナウイルス禍で外出自粛が呼びかけられたこともあり、マイカーの利用が減ったためとみられます。ロードプライシングも一定の効果はあったとみられていますが、詳しい分析が必要です。パラリンピックでも9月5日まで実施しており、国土交通省は終了後に効果を検証します。

熊切さん「今後、同様の取り組みは広がりますか」

国交省は拡大する考えです。8月4日に国交省の審議会がロードプライシングについて「本格的に導入すべきだ」とする中間答申を公表しました。まず大都市圏の渋滞発生区間で時間帯や曜日を区切った実施を求めています。

具体的には、休日にしばしば渋滞が発生する東京湾アクアラインや中央自動車道の東京都と神奈川県境にある小仏トンネル付近などが候補です。国交省は早ければ2022年度にも、これらの区間でロードプライシングを導入する考えのようです。

第2段階は同じ目的地に行くのに複数のルートがある場合が候補となります。混んでいる方の料金を高くして、すいている方へ誘導することを想定しています。将来的には混雑状況に応じて臨機応変に料金を変動させる仕組みの導入を目指しています。

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