必ず「望遠」で 料理写真をおいしく撮る3カ条動画で解説 ちょっと良くする写真術(4)

手作りの料理からレストランでの食事まで、写真を撮る人が増えています。料理写真は旅先の記念写真と並んでネットで多くの「いいね!」を集めやすい分野。報道カメラマンが写真撮影のコツを動画で解説するシリーズの4回目は、料理をおいしそうに撮る3つのコツです。スマートフォンを使った撮影でも一工夫で「おいしい」写真が撮れます。再生マーク付きの写真をクリックすると動画が始まります。

※動画はパソコンか、スマートフォンやタブレットのブラウザー版(電子版モバイル)でご覧ください。

逆光でふんわりと

正しい食事で身も心も美しくなれる――。料理教室やセミナーで食の大切さを教える管理栄養士の川村郁子さんとスマホを使って料理写真にトライした。川村さんは旬の食材を使い、栄養バランスを考えたオリジナルメニューを自身のブログ「食育子さん」で紹介している。「愛情込めて作った料理をおいしそうに見せたいが、なかなかいい写真が撮れない」(川村さん)のが悩みという。

料理写真は専門のカメラマンがいるほどに奥が深い。新聞社のカメラマンの場合、写真スタジオで照明や小道具を使って撮影することはほとんどない。その場にあるものを使って手早く撮ることが求められるが、唯一必要なのは「窓の光」だ。

料理写真の第1のコツは「逆光」で撮ること。景色や人物の写真は太陽や照明を背にして順光で撮るのがセオリーだが、料理写真では順光だと陰影がなくなり、せっかくの料理がベターッとしておいしそうに見えない。ましてやストロボを使ったりすると、逆に「まずそうな写真」になる。光源を料理の向こうに見るか、または斜めに見る位置でカメラを構えて撮るのが効果的だ。陰影がはっきりして立体感が生まれ、ふんわりして雰囲気のある写真に仕上がる。

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