2021年6月は、スマホ決済のPayPayで花王商品を買うと大きく得する。対象ドラッグストアで30%還元キャンペーンが実施されており、さらに店舗のクーポンやポイントを併用すると、お得度が一段とアップする。中には、なんと合計63%も得するテクニックも! チャンスを確実にものにしたい。
PayPayで2021年6月の目玉になるのが、「花王商品の購入で最大30%戻ってくる」キャンペーンだ。対象のドラッグストアで花王商品を1回1000円(税込み)以上購入すると、購入金額の30%分がPayPayボーナス(残高の一種)で還元される。ウエルシアやマツモトキヨシ、ココカラファイン、ツルハドラッグ、スギ薬局、クスリのアオキなど、大手ドラッグストアグループの店舗の多くがキャンペーンの対象となっている。
実施期間は6月1日から30日までの1カ月間。期間中の還元上限は2500円相当なので、合計8333円(税込み)までの買い物に対して30%還元が適用される。
このキャンペーンの肝は、30%還元にとどまらない“攻略法”が幾つか存在するところにある。
1つ目は、「ペイペイジャンボ」との併用だ。6月15日以降であれば、対象のドラッグストアでペイペイジャンボが開催されている。抽選に当選した場合、購入金額に対して1等100%、2等10%、3等1%に相当するPayPayボーナスが付与される。3回に1回の確率でいずれかが当たる。
ただし、これは5月31日時点でPayPayにPayPay銀行口座を登録している人のみが参加できる。今からPayPay銀行口座を登録しても間に合わないため注意が必要だ。
2つ目は、このキャンペーンではPayPayに設定する支払い方法に制限が無いことを利用する方法。PayPayのキャンペーンでは、支払い方法が「PayPay残高」「Yahoo! JAPANカード」「PayPayあと払い」のいずれかに限られることが多いが、今回のキャンペーンではYahoo! JAPANカード以外のクレジットカードも適用対象となる。
すなわち、キャンペーンの30%還元とクレカの還元を両取りできるわけだ。例えば、支払い方法として2%還元の「Visa LINE Payクレジットカード」を設定すれば、合計32%還元になる。ただし、Yahoo! JAPANカード以外のクレカをひも付けた場合は、先ほどのペイペイジャンボの条件は満たせないため、一長一短がある。
そして、最も注目すべき3つ目。今回の花王商品購入キャンペーンでは、対象ドラッグストアによっては「クーポンやポイントを利用する前の金額」に対して30%還元が適用される。
上図のパターンAの店舗でクーポンやポイントを使用すると、支払額は少なくなるのに還元されるPayPayボーナスの額は変わらないため、より得だ。例えばスギ薬局では毎月第2・第4火曜日は「スギともの日クーポン(8%オフ)」がアプリに配信されているし、ココカラファインでは2000円以上の買い物で使える200円引きクーポンがニュースアプリなどでよく配布されている。うまく使いこなしたいところだ。
ウエルシアで6月20日に買うと合計63%も得に!
そんな中、お得度で頭一つ抜けているのがウエルシア。知る人ぞ知る「ウエル活」との併用が可能だからだ。
ウエルシアでは毎月20日に「お客様感謝デー」が開催される。これは、支払いにTポイントを利用すると1.5倍分の買い物ができるという定例キャンペーンで、“お得好き”の間では通称ウエル活と呼ばれている。例えば、1000ポイントを利用すると1500円分の商品を購入できる。実質的に買い物が33%オフとなる。
そして、PayPayの花王商品購入キャンペーンにおいて、ウエルシアは「ポイント利用前の金額が還元対象」となっている。これらを組み合わせると、実に計63%も得に花王商品が買えるのだ。
例えば3001円分の花王商品を購入するとしよう。ウエル活では利用するTポイントの1.5倍分の買い物ができるので、2000ポイントを利用すると3000円分。残り1円をPayPayで支払うことにする。すると、PayPayではポイント利用前の金額が還元対象となっているため、3001円の30%で900円相当のPayPayボーナスが後日付与されることになる。PayPayによる支払いは1円だけにもかかわらず、だ。
結果として、支払いはTポイント2000円分とPayPay1円。還元は900円相当となるため、差し引き1101円の支出で3001円分の花王商品が手に入る。33%オフの買い物と30%の還元が複合し、合計63%も得になる。
このように、ウエルシアではとてつもない“コンボ技”が可能。Tポイントをためていて、ウエルシアのグループ店舗が近隣にあるなら、6月20日はウエル活で花王商品を積極的に狙いたいところだ。この日は日曜日なので参加もしやすい。
注意点としては、Tポイントで全額支払ってしまわないこと。PayPayでの支払いが無ければ、30%の還元はもちろん受けられない。
PayPayで得する最新の使い方もマスター
PayPayのお得なキャンペーンについて解説してきたが、PayPayは最近使い勝手が向上した点が幾つかあるため、併せて紹介しておこう。
まずは地味ながらも画期的な変更として、PayPayボーナスライトの廃止がある。これまで、Yahoo!ショッピングやPayPayモールのキャンペーン分など、PayPayにおける一部の還元はこのPayPayボーナスライトで付与されることがあった。PayPayで唯一、有効期限がある種類の残高だったが、これが廃止された21年2月以降は期限切れによる失効の心配が無くなった。
21年3月には、LINEポイントからPayPayボーナスへの交換が可能に。Visa LINE Payクレジットカードなどで得たポイントをPayPayボーナスに交換し、Yahoo!ショッピングやPayPayモールなどの支払いで消化するというルートは、かなり有用な出口と言える。これは、ZホールディングスとLINEとの経営統合により、PayPayとLINEが同じ企業グループになったことで実現したものだ。
得する技としては「PayPayクーポン」にも注目。事前に取得することで、PayPayボーナスによる還元が自動適用される使い勝手の良いクーポンだ。各種の小売店や飲食店、サービス店が対象で、大手チェーンから街の中小店舗まで様々なクーポンが利用できる。対象店舗ごとに配布期間がまちまちのため、新しいクーポンが出ていないか定期的にチェックするといいだろう。
地域経済を盛り上げるために、PayPayと自治体とが協力して実施する「PayPayであなたの街を応援しよう!」キャンペーンもある。かねて20%の還元率で実施する自治体が多い。現在も全国20カ所以上の市区町村で開催されているので、近隣に対象地域がないか確認してみよう。
21年4月には、ジャパンネット銀行がPayPay銀行に社名変更。さらに、21年10月にはYahoo! JAPANカードを発行するワイジェイカードがPayPayカードに社名変更を予定するなど、PayPay経済圏はシナジーを生みながら拡大の一途をたどっている。スマホ決済のトップを走るPayPay。お得の観点からも、その動向から目が離せない。
(画像は各サービスのサイトやアプリから)
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