我慢しない働き方とは プロが教える新・転職のススメ『転職2.0』

働き方のグローバル化や多様化が進み、国内大手企業でもジョブ型雇用採用が進む。終身雇用前提の時代には、個人のキャリアは企業が決めることが多かった。しかしいまや、どこでどう働き、どんなキャリアを築くかは、個人が選ぶ時代になりつつある。

そんな今、キャリアに対する考え方をアップデートせよ、と説くのが本書『転職2.0』だ。著者の村上臣氏は、米人材系企業のリンクトイン日本代表。大学在学中に起業を経験した後、2000年にヤフー入社。一度退職するも2012年に復帰し、36歳で執行役員兼チーフモバイルオフィサーを務めた後、2017年より現職。転職や働き方のプロである。

情報収集より、「タグ付け」と「発信」

「転職2.0」は、「転職1.0」とどう違うのか。転職に向けて取るべき行動から見てみよう。「1.0」時代は情報収集が重要で、求める条件に沿う企業を見つけることがポイントだった。しかし「2.0」時代は、「自分の市場価値を高める」という考え方に基づき、自らの強みを「タグ付け」して「発信」することが重要になる。

タグは、「ポジション」(例:法人営業)や「スキル」(例:英語)、「業種」(例:情報通信)、「経験」(例:新規営業)、「コンピテンシー」(例:成長意欲)に分類されるキーワードだ。単体ではよくあるタグも、複数を掛け合わせれば希少性が増し、個人の市場価値は高まる。

これらのタグを、SNS(交流サイト)などで普段から発信することで、自分のタグを認知してもらえ、企業の採用担当者から直接声をかけられるとか、社員の紹介などによる採用の可能性も高まるという。国内では、自分の強みや実績を明確に示している人は少なく、明確化するだけでも周囲と差がつくそうだ。自分につけるタグに迷う方は、本書巻末の「タグ分類表」が役立つだろう。需要の多い、強いタグを持っていることは重要だが、経験なら「中小企業相手」、コンピテンシーなら「自信」や「タフさ」もタグにできる。

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