宇宙工学の道を決心

大学時代、米航空宇宙局(NASA)は探査機「バイキング1号」「同2号」を打ち上げ、火星の軟着陸に成功する。

生命の探索や地球との直接交信などNASAの独創的な宇宙探査には目を見張りました。こうした探査が無人で自律的に行われていることも驚きでした。当時のコンピューターは現在のスマートフォンにも及ばないレベルです。そんなコンピューターを搭載したロボットが、火星の土を採取して生命の有無を調べている。なんて素晴らしいんだと思いました。

火星や惑星への飛行計画はどうやって設計するのか、どうやったら探査機の目的の軌道にそって飛行させることができるのか。こうしたことに興味を持ち、大学では自動制御技術を使ったロボットについて学びました。

当時はNASAのスペースシャトルの就役が迫り、使い捨て型のロケットの出番は無くなるのではないかと言われていました。それなのに日本は、ようやく人工衛星を打ち上げられるようになったばかりです。宇宙に関わりたいという気持ちは一層大きくなる一方でしたが、日本で職業として取り組んでも先行きがあるのだろうかという不安も拭えません。

メーカーの会社訪問にも参加しました。しかしここで宇宙に触れないと一生関わることはできない。そう考えて大学院で宇宙工学を目指すことを決心しました。父に話すと「面白そうじゃないか」と後押ししてくれました。付属の宇宙航空研究所(現JAXA宇宙科学研究所)があった東京大学大学院に進みました。

[日経産業新聞 2020年4月27日付]

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