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コロナ下での就活にはマスク着用など変化が大きい(写真はイメージ)=PIXTA

コロナ下での就活にはマスク着用など変化が大きい(写真はイメージ)=PIXTA

新型コロナウイルスの感染が広がるなかでの就職活動ってとても大変そう。感染対策が必要だし、コロナで業績が悪化している企業も多いようなので、学生は苦戦しているんじゃないかしら。

コロナ下の就活について松井奈央子さんと小島恵さんが半沢二喜編集委員に聞いた。

松井さん「かつて『就職氷河期』という言葉が聞かれたけど、今年の就職戦線はどうなっているの」

1990年代前半のバブル経済崩壊を受けた「就職氷河期」ほど厳しい状況ではありません。鉄道や旅行などコロナで打撃を受けた業種は採用を大きく絞っていますが、電機やIT(情報技術)など、採用を増やす企業も少なくありません。

日本経済新聞社の採用計画調査(最終集計)では、大卒採用計画は前年度実績比で4.4%増となっています。2008年のリーマン・ショック後の10年度に19.6%減となったのに比べると、底堅い印象です。ソニーグループや日立製作所など大手企業も高水準の採用を計画しています。リクルートワークス研究所の調査では、約7割の企業がコロナの影響を受けても新卒採用人数を変えていないと答えています。

小島さん 「どうして企業の採用意欲は底堅いの」

1つはリーマン・ショック後など過去に採用を絞りすぎて、社員の年齢構成がいびつになってしまったことへの反省があります。

2つ目は企業が大変革期を迎えていることです。デジタルトランスフォーメーション(DX)や脱炭素などが喫緊の課題となり、新たな事業分野を切り開くうえでも若くて優秀な人材は欠かせません。理系学生を中心にデジタル人材の採用を積極化する動きが目立っています。

3つ目は人手不足感が強い業種が依然あることです。陸運やスーパーなどはコロナ下の「巣ごもり消費」の追い風を受けており、企業は採用意欲が高いです。

松井さん「選考解禁などルールが形骸化しているとよく聞くけど今年はどうなの」

かつては経団連が就活のルールを定めていましたが、今年春に入社した学生の就活から政府が主導する形になりました。3月1日に広報解禁、6月1日に選考解禁となります。しかし、水面下ではインターンシップ経験者を中心に選考が始まっています。就職情報大手のディスコの調査では4月1日時点で内定を得ている学生の割合は38.2%で、前年同月を3.5ポイント上回っています。特に外資系企業では優秀な人材をいち早く獲得しようと、前倒しの傾向が強まっています。

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