家庭のプラごみ、大半は包装や容器 背景に過剰包装

プラ製レジ袋は20年7月の有料化後、受け取り辞退が増えた(写真はイメージ) =PIXTA
プラ製レジ袋は20年7月の有料化後、受け取り辞退が増えた(写真はイメージ) =PIXTA

政府がプラスチックごみの削減を目指して、新しい法案を国会に提出したわね。プラ製スプーンなどの有料化が話題になっているけど、これでプラごみは減るのかな。環境への影響も気がかりだわ。

プラごみ削減に向けた取り組みやリサイクルの現状などについて、川崎麻実さんと黒柳英里さんが大岩佐和子編集委員に聞いた。

川崎さん「プラごみは環境にも影響があるようです」

プラスチックは石油からつくられ、生産から廃棄の過程で発生する二酸化炭素(CO2)は地球温暖化の原因となります。海に流出すると簡単には分解せず、海洋汚染を引き起こします。世界では年間数百万トンのプラが海に流入しているとされ、生態系への影響が懸念されています。

日本の廃プラ排出量は2019年で850万トン。減少傾向にありますが、このうち家庭から排出される一般系は、412万トンと前年より7万トン増えました。包装や容器の消費量が増え、排出量の増加につながっています。

あまり知られていませんが、日本は1人当たりプラ容器包装の廃棄量が米国に次ぐ多さです。丁寧な包装は「おもてなし」につながるとして過剰包装になりがち。新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり生活で、持ち帰りや宅配の弁当利用が広がり、20年の家庭からの排出量はさらに増えそうです。

黒柳さん「リサイクルの状況はどうですか」

リサイクルなどで有効利用された割合は85%とされます。しかし、その半分以上は焼却して熱を回収する「サーマルリサイクル」で、世界的にはリサイクルとは見なされない手法です。さらに再生資源として海外に輸出されているものもあり、本当のリサイクルは進んでいません。

1997年に容器包装リサイクル法が施行され、自治体が分別回収した資源ごみの再商品化をメーカーに義務付けました。家電など他の個別リサイクル法の先駆けです。

ペットボトルには同法の成果が表れています。回収率は90%を超え、衣類や車の内装材などに使うリサイクル率も85%と世界最高水準。回収したペットボトルから新しいボトルをつくる動きも広がっています。セブン&アイ・ホールディングスは日本コカ・コーラと組み店頭で回収したペットボトルからリサイクルボトルをつくっています。

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