川崎さん「削減に向けた新たな動きも広がっています」

政府はプラごみを削減し資源として循環させるための法案を国会に提出しました。製品の設計から販売、廃棄、リサイクルまで段階に応じた対策を盛り込んでいます。その中にはコンビニエンスストアなどの店頭で無料配布しているプラ製スプーンやフォークの有料化も含まれ、22年度の施行を目指しています。

海外と比べ日本の対策は遅れています。中国は20年に全国の飲食店でプラ製ストローの使用を禁止しました。フランスも20年に循環経済法を制定し、プラ製品を使用禁止にするスケジュールを設定しました。日本では、スプーンの有料化に対し、小売りから客離れの懸念が聞かれます。有料化にあたっては目的や意義の周知が欠かせません。

黒柳さん「私たちにできることも多いようです」

プラ製レジ袋は20年7月から有料化されました。その後は受け取り辞退が増えています。環境省の20年11月の調査では、辞退率は7割を超えています。消費者の意識にも変化が見られます。旭硝子財団の調査では、有料化で環境問題への意識や行動に「変化があった」と答えた人は7割を超えました。

コロナの巣ごもり生活で、包装紙やプラごみの多さに気づいた人も多いでしょう。リサイクルできるよう洗って捨て、マイボトルを持ち歩き、食品トレーなども回収ボックスに入れる。普段のちょっとした心がけでできることです。一人ひとりが自分事として捉えることが大切です。

ちょっとウンチク

家庭の排出、大半は容器包装

レジ袋有料化は生活様式見直しの一歩になった。一方でプラごみ全体量に占める割合はわずか2%にすぎない。スプーンを有料化したとしても、政府の「2030年までに使い捨てプラ25%削減」目標の達成には、量の多い容器や包装の削減が欠かせない。

家庭から排出されるプラごみの4分の3以上は包装や容器・コンテナ類。コンビニや大手スーパーは一部の弁当を紙製容器に変えた。精肉や鮮魚の一部も真空パックのノントレー包装になっているが、まだ広がりには欠ける。利便性と環境負荷の軽減をどう両立させていくかが今後の課題だ。(編集委員 大岩佐和子)

■今回のニッキィ
黒柳 英里さん 行政書士の資格取得を目指して勉強中。最近、自宅の庭でプランターを使った野菜栽培を始めた。「ミニトマトなどを育てていますが、まだ芽の段階。今から収穫が楽しみです」
川崎 麻実さん 生命保険会社で営業を担当しているが、現在は育休中でゴールデンウイーク明けに復帰する。「休業中に新型コロナで仕事のやり方も変わりました。新人のつもりで頑張ります」

[日本経済新聞夕刊 2021年4月26日付]

「ニッキィの大疑問」は原則月曜掲載です。


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