SNSと映像で濃いめに発信 ユニークさに趣向凝らす新日本プロレスリング前社長 ハロルド・ジョージ・メイ氏(19)

エープリルフールに架空バンドの解散を発表した(後列中央がメイ氏)
エープリルフールに架空バンドの解散を発表した(後列中央がメイ氏)

業種や規模はもちろん国境をも軽々と飛び越えて次々に効果的な策を打ち出し、企業を成功に導く。こうした「プロ経営者」と呼ばれる人たちの一人がハロルド・ジョージ・メイ氏だろう。赤字状態だったタカラトミーの社長となるや、わずか数年で最高益へと業績をV字回復させた。そのメイ氏は2018年、新日本プロレスリングの社長に就いて、新たなファンを呼び込んだ(2020年10月に退任)。メイ氏の「仕事人秘録」の第19回では、情報発信の心構えやテクニックを明かします。

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とにかく目立つことを考えている。自らの行動で示すときもあれば、プレゼンテーションの資料などにも反映している。

私はSNSをとても重視しています。導入費がほとんどかからないうえ、企業側がイニシアチブをとれるからです。そして、SNSを活用する際には単に商品の良さや品質をアピールするだけではなく、いかに印象的に感情に訴えるかが重要だと考えています。

印象的に訴えなければならない理由は、世界で増え続ける情報の量にあります。あまりにも増えすぎた結果、お互いに邪魔をしあって情報量がゼロになってしまうのです。英語では「クラッター」と言います。

放送が終わった後のテレビを思い浮かべてください。「砂嵐」とも言われる何も映っていないノイズだらけの画面の砂の一つ一つが情報なのです。それくらい大量の情報が個人に押し寄せている状況です。

ところが、人間の脳が情報を把握する時間や処理できる量は変わっていません。情報の処理量が限られているわけです。その結果、情報が多すぎるとあまり記憶に残らないといったことが起こるのです。だから私は講演や株主総会などでプレゼンをする時には、記憶に残すために印象的な写真を使うなど、演出に気を配って資料を面白くしようとしています。

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