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製菓からはじまりファストフード、ホテルなど多角経営に挑んだイノベーターの実像とは

製菓からはじまりファストフード、ホテルなど多角経営に挑んだイノベーターの実像とは

戦後間もない日本で「スタートアップ」として生まれ、ダイナミックな事業展開を成し遂げたロッテ。日韓にまたがる巨大企業を一代でつくりあげた重光武雄は、ホンダ、ソニー、日清食品などを興したカリスマにひけをとらない優れた経営者だ。今回紹介する『ロッテ創業者 重光武雄の経営 国境を越えたイノベーター』は、製菓からはじまりファストフード、球団経営、ホテル、複合商業施設と多角経営に挑んだイノベーターの実像に迫った。新規事業を創造するワクワク感を、若手ビジネスパーソンに伝えてくれる一冊だ。

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柳町功氏

柳町功氏

著者の柳町功氏は慶応義塾大学総合政策学部教授です。1984年、慶応義塾大学商学部卒業。同大学院商学研究科修士課程を経て後期博士課程修了。88年~90年に韓国・延世大学校大学院に留学。90年~97年に名古屋商科大学で専任講師、助教授を務めました。その後、97年に慶応義塾大学総合政策学部に移って助教授、准教授を経て現職に就きました。02~03年にはカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で客員研究員、14~15年に延世大学校経営大学で客員教授も務めました。主な共著書に『企業成功方程式(韓国語)』『コーポレート・ガバナンス改革の国際比較』があります。

愛読書は「若きウェルテルの悩み」

1921年に日本統治時代の朝鮮・慶尚南道で生まれた辛格浩(シン・キョクホ、日本名は重光武雄)がロッテを創業しました。辛は41年、20歳の時に勉学のため単身来日しています。46年に早稲田高等工学校を卒業すると、同年、ひかり特殊化学研究所の看板を掲げてせっけん、化粧品類の製造販売を本格的にはじめました、このときの商標が「ロッテ」です。重光の愛読書「若きウェルテルの悩み」のヒロイン、シャルロッテが名前の由来です。

翌年には、米兵がかんでいたチューインガムに注目し、化粧品からガムに事業を移行しました。ロッテを設立したのは48年で、その後は事業を拡大し、チョコレート、アイスクリームなど総合菓子メーカーとしての地位を確立します。事業の多角化も進めました。69年にプロ野球の東京オリオンズを経営支援し、ロッテオリオンズに改称。のちに買収してロッテオリオンズを正式発足します(71年)。外食の「ロッテリア」の設立は大阪万博の2年後にあたる72年です。

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