村田さん「残った課題も多いですね」

相次ぐ災害で都市や街のもろさが浮かび上がっています。高度経済成長期以降に開発が急ピッチで進み、過去に水害や土砂崩れなどが起きた場所にも住宅が造成されました。最近の災害はこうした場所を狙い撃ちするかのように起きています。14年の広島土砂災害、18年の西日本豪雨で浸水した岡山県倉敷市の真備町地区などが一例です。

東京に政治・経済機能が一極集中していることもリスクで、是正は進んでいません。地方では多くの自治体が人口減少をにらんでコンパクトなまちづくりを進めていますが、その区域内に災害リスクが高い場所があることが問題になっています。長い目では災害リスクが高い地域から低い地域に人口移動を促すべきで、移転する人に財政的な支援も必要でしょう。

金村さん「今後はどんな備えが重要になりますか」

耐震補強や家具の固定、家族の安否確認などを怠らないことが、まずは肝要です。

新型コロナウイルス流行が続くなかで災害が起きると、避難所での密集を避ける分散避難が必要です。近年、多くの自治体が推奨するのは、災害時にとるべき行動を時系列で示した「タイムライン」づくり。家族ひとりひとりがどう行動するかを事前に決め、情報共有するのです。水害では広域避難が必要になる場合があり、親戚など避難先を決めておくことも大事です。

IT(情報技術)を防災に活用する動きも官民で急速に進んでいます。上手に活用したいものです。

ちょっとウンチク

余震の続発、なお警戒

2月13日に福島県沖で起きた最大震度6強の地震は東日本大震災の余震とみられ、政府の地震調査委員会は「余震は今後10年程度は続く」との見解を示した。大震災の影響で東北の太平洋沖では地殻に加わる力やひずみが変化し、研究者は「余震以外の大地震にも注意が必要」と口をそろえる。

ひとつが三陸の沖合で起きる地震だ。1933年の昭和三陸地震はその37年前に起きた明治三陸地震が誘発したとの説がある。東日本大震災の震源に隣り合う房総沖や十勝沖での地震を心配する研究者もいる。被災地への支援を続けつつ、次の地震への警戒も怠れない。(編集委員 久保田啓介)

■今回のニッキィ
金村 由美子さん 医療機器メーカーに勤務。コロナ禍で在宅勤務が続いている中、運動不足解消のために定期的にジョギングをしている。「自分の体のために時間を有効に使えることが実感できてうれしい」
村田 里依さん ケーブルテレビ局勤務。夫と子供2人の4人家族。趣味は海釣り。7年前に乳がんにかかり、治療と就労の両立支援を訴え講演も行う。今春に脱毛ケア用の帽子ブランドを立ち上げた。

[日本経済新聞夕刊 2021年3月1日付]

「ニッキィの大疑問」は原則月曜掲載です。


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