アサヒビールが2021年4月20日に発売する「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」(コンビニエンスストアでは4月6日に先行発売)。ふたを開けると、きめ細かな泡が自然に発生し、生ジョッキで飲むような味わいが楽しめる。「発売前からかつてない反響」という新商品は、開発に4年。既成概念を捨てるところから始まった。

大きく開いた缶の口に、泡が自然に盛り上がる「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」
大きく開いた缶の口に、泡が自然に盛り上がる「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」

 「モニター調査では、普段酒を飲まない人からも『いつ発売するのか?』という期待の声が上がった。あんなに前のめりの反応を見たのは初めて」

 「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶(以下、生ジョッキ缶)」の開発を担当したビールマーケティング部ブランドマネージャーの中島健氏は驚きを隠せない。アサヒビールのお客様相談室にも問い合わせが相次いでいるという。

 缶のふたを全開すると泡が自然に発生する──。生ジョッキ缶を初めて目の当たりにした人は驚くに違いない。カシュッと通常の缶より大きく小気味いい音を立ててふたが開くと、クリーミーで繊細な泡が缶の口からゆっくりと盛り上がってくる。グラスに注げばやがて消えてしまう泡も、生ジョッキ缶では飲んでいる間も次々に泡が出てくるのだ。

缶を開けると(左)、自然に泡が立ち始め(中)、やがて口いっぱいに(右)。ふたを開けるだけで泡が自然に発生することに驚く
缶を開けると(左)、自然に泡が立ち始め(中)、やがて口いっぱいに(右)。ふたを開けるだけで泡が自然に発生することに驚く

 「日本初」となる生ジョッキ缶の開発が始まったのは4年前。きっかけは家飲み需要の高まりだったと中島氏は振り返る。

 「高まる節約志向と共に家庭でお酒を飲むお客様が増え、クラフトなどの個性派ビールや缶ハイボール、瓶リキュールなど、嗜好も多様化していた。ビールメーカーとして家庭用で新機軸となる商品を作りたいと、生ジョッキ缶の開発を始めた」

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