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日本リーバでは缶飲料やチルド飲料といった新ジャンルの製品開発に取り組んだ

日本リーバでは缶飲料やチルド飲料といった新ジャンルの製品開発に取り組んだ

業種や規模はもちろん国境をも軽々と飛び越えて次々に効果的な策を打ち出し、企業を成功に導く。こうした「プロ経営者」と呼ばれる人たちの一人がハロルド・ジョージ・メイ氏だろう。赤字状態だったタカラトミーの社長となるや、わずか数年で最高益へと業績をV字回復させた。そのメイ氏は2018年、新日本プロレスリングの社長に就いて、新たなファンを呼び込んだ(2020年10月に退任)。メイ氏の「仕事人秘録」の第10回では、紅茶ビジネスで得たゼネラリスト経験を振り返ります。

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日本リーバで新しい紅茶飲料を作ることを任された。これがそれまでの営業やマーケティングの専門家から、さまざまなことをこなせるゼネラリストに踏み出す一歩となった。

日本リーバではリプトンのマーケティングを任されていました。当時は主な製品がティーバッグと茶葉なので、お湯を沸かして紅茶を入れて、後片付けをしなければいけません。もっと手軽に楽に飲める製品を作るというプロジェクトのマネジャーを任されました。

そこで作ったのが缶入りの紅茶と、森永乳業を通じて販売した紙パックのチルド飲料です。このときは技術者ともよく話しました。印象に残っているのはミルクティーですね。冷やすとミルク成分が固まって、小さい白いツブがいっぱい出るんです。健康に害はないですが、見た目が悪いので何とかしてほしいと注文をつけました。

プロジェクトのマネジャーですから、利益がちゃんと出ているかを把握するためにもファイナンスを知らなければいけません。

また、日本リーバには自動販売機のネットワークがなかったので、缶入り紅茶の販売は日本コカ・コーラなどにお願いしました。パートナー交渉をするには法律についても勉強する必要があり、契約書も読めるようになりました。どの製品をどの経路で販売するかを決めるための消費者調査もしました。

いま思えばあれがターニングポイントだったんでしょうね。自分のキャリアを振り返ると、ハイネケンではもっぱら営業で、日本リーバでもしばらくはマーケティングばかりでした。紅茶の担当をして多様なことを経験できたことが、その後に企業のトップになってからも生かされていると感じています。

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