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ビール以外も手掛けたいと考えて日本リーバに転職し、紅茶の「リプトン」を担当

ビール以外も手掛けたいと考えて日本リーバに転職し、紅茶の「リプトン」を担当

業種や規模はもちろん国境をも軽々と飛び越えて次々に効果的な策を打ち出し、企業を成功に導く。こうした「プロ経営者」と呼ばれる人たちの一人がハロルド・ジョージ・メイ氏だろう。赤字状態だったタカラトミーの社長となるや、わずか数年で最高益へと業績をV字回復させた。そのメイ氏は2018年、新日本プロレスリングの社長に就いて、新たなファンを呼び込んだ(2020年10月に退任)。メイ氏の「仕事人秘録」の第9回では、紅茶「リプトン」の仕事に転じた経緯を語ります。

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新卒の社会人1年生だが、いきなり肩書がついた。日本の文化を理解していたメイ氏が上司にリクエストしたからだ。

ハイネケン・ジャパンでは最初から「アシスタントジェネラルマネージャー」を名乗りました。ハイネケンというブランドは当時も有名でした。日本での外国ビールとしても大きなシェアを持っていましたが、実は社員は2人だけ。社長と私です。

私は社長に日本は肩書が重視される社会なので、それらしい肩書をつけてほしいと訴えました。社長の肩書がジェネラルマネージャーだったので、そのアシスタントをしているのだから「アシスタントジェネラルマネージャーでいいでしょう」といったら了解してもらえたのです。

2人しかいないのですから、新入社員の私にきめこまかく指導するわけにもいきません。やるしかない感じです。ただ、会社は小さくてもやるべきことは大企業と同じだけあります。マーケティングやパートナー企業との調整などです。

ハイネケン・ジャパンはキリンビールとの合弁会社でした。流通はキリンに委託していましたが、当然キリンの商品が優先されるわけです。我々の仕事はその優先順位を少しでも高めることです。2人で一緒に何かをするというよりも、社長と私が別々に活動する感じです。泳ぎの初心者に「すぐに泳げ!」と言っている感じでした。

そうして営業活動をしているうちにだんだん疑問を感じてきました。ハイネケンは商品が1つしかない。それを単に売ればいい。マーケティングは最初から決まっているし、味も色もデザインも決まっていて変えられません。

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