大阪のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」が新エリア「SUPER NINTENDO WORLD(スーパー・ニンテンドー・ワールド)」を、2021年2月4日に開業すると発表した。USJ史上最高額となる600億円超を投じて開発した「世界初の任天堂エリア」で、ベールに包まれたメインアトラクション「マリオカート」の一端も明らかになった。USJは、どんな仕掛けと遊び心を盛り込んだのか。
マリオカートはクッパ城の中にある
「マリオカートを世界で初めて現実世界に再現した」。20年11月30日、米ユニバーサル・クリエイティブのエグゼクティブ・プロデューサーであるトーマス・ギャラティ氏は報道陣を前に、自信に満ちた表情でそう口にした。
世界で累計1億5000万本以上を売り上げた大人気ゲームシリーズ「マリオカート」に乗り込み、実際にハンドルを握ってレースに挑む。この世界初のライドアトラクションの名は「マリオカート ~クッパの挑戦状~」。
サーキット場は「クッパ城」の中にある。クッパ城は新エリア「スーパー・ニンテンドー・ワールド」内でもひときわ目立つシンボル的な建物。その内部は、石造りの壁で囲まれ、荘厳な雰囲気を醸し出していた。
城内に潜入してまず視界に飛び込んでくるのは「大階段の間」だ。階段の上で待ち受けるのは、“等身大”のクッパの石像。ゲストを威圧するように仁王立ちで両手を大きく広げ、今にも噛みつきそうなほど、牙をむき出しにしている。
その脇をすり抜けて廊下を進むと、スターカップやキノコカップ、フラワーカップなど、歴代のマリオカートシリーズに登場したトロフィーがずらりと並ぶ一角があり、クッパからの挑戦状が突きつけられる。
「よく聞け、マリオ!わがはいの城に来い!カートでしょうぶだ!待っているぞ、逃げるなよ!ガーッハッハッハ」
アトラクションへと続く長い廊下にこうしたアイテムがちらばり、歩みを進めるだけで冒険心がかきたてられる。
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