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 30代といえば、そろそろ働き盛りの年頃であり、また男性としても外見など表面的な部分とはちがう、本質的な魅力が問われてくる年代。そこで気になるのは、巷でよく聞く「女性にモテる男は、仕事もできる」という説。ビジネスと恋愛の魅力には本当に似た傾向があるのだろうか? 恋愛を主なテーマに小説や脚本を手がける梅田みか氏と、『残念な人の思考法』著者でありビジネスコンサルタントの山崎将志氏。両者がそれぞれの立場から相関性を探ってみた。

「いい男は仕事ができる」を検証する 

梅田みか(うめだ・みか)氏 作家、脚本家。慶應義塾大学文学部卒業後、書籍編集、ラジオ番組の構成作家などを経て執筆活動に入る。小説『書店員の恋』『海と真珠』『年下恋愛』『別れの十二か月』、エッセイ『愛人の掟』シリーズ、連続ドラマ脚本「お水の花道」「美丘~君がいた日々~」など多くの話題作を手がける。

山崎 「いい男は仕事ができる」、これ逆じゃないですかね。「仕事ができる男はいい男」。

梅田 同感です。なんだかんだ言って、男の人って仕事ですよね。仕事がうまくいっていないと、男としてもイキイキできないし、かわいそうな感じがします。「自分が世の中に必要とされている」という自信がないと、輝きを失っていくんですよね。だから、やっぱり何と言ってもまずは仕事じゃないかなと私も思います。

――仕事ばっかりの男性はおもしろくないという声もありますが……。

梅田 そんなことはないですよ。「仕事人間」って批判的に言う人もいるけど、実は、「仕事ができる」ということにはいろんなものが含まれていますよね。コミュニケーション能力とか、チャンスをつかむ力、気が利くとか利かないとか。そういう男としての魅力にもなる能力が全部入っている。

だから仕事ができない人って、女性の気持ちを汲み取ることができなかったり、タイミングを逃したり……恋愛下手でもあるんじゃないでしょうか。そういう人は、ルックスが良くてもモテるような気がしない。ビジネスと恋愛の能力って、私は共通すると思いますよ。

山崎 そうかもしれないですね。

梅田 むしろ同じと言ってもいいかも。私、山崎さんのご著書を読んでいて、私の恋愛本と同じことが書いてあるのを見つけたんです。例えば、「人の魅力は意外性」とか「好きの反対は嫌いじゃなくて無関心」とか。仕事でも恋愛でも、人の心をつかむということでは一緒なんですね。

男のモテ方は2種類 「マーケティング型」と「セールス型」 

山崎将志(やまざき・まさし)氏 ビジネスコンサルタント。東京大学経済学部経営学科卒業。アクセンチュア入社。2003年独立。その後、企業研修の知識工房、事業再生コンサルティングのアジルパートナーズをはじめ、数社のベンチャー企業を開発。主な著書に『社長のテスト』『残念な人の思考法』『残念な人の仕事の習慣』などがある。  

山崎 付き合う女性を見つけることに関して言うと、大きく分けて、「マーケティング型」と「セールス型」があると思うんですよ。「マーケティング型」は、商品の魅力を磨いて、寄ってくる仕組みや仕掛けを作って、買ってもらうのを待つ。一方、「セールス型」は、自分の魅力はともかく、積極的にアタックしていくというアプローチ。モテる男というのは、たぶんどちらかの型で成功しているんだと思うんですよね。

商品としての魅力に自信がないのであれば、何かセールスしなくちゃいけない。プロモーショングッズを渡したり、「陳列方法」を工夫したり。でも商品の魅力に自信があるのであれば、安売りする必要はなくて、じーっと待って機会を得ればいい。

人それぞれ得意な点の取り方というのがあるから、自分の点の取り方をわかっている人が、たぶん恋愛も仕事もできる人だってことじゃないですか。

梅田 「自分をわかっている」というのは恋愛においても、すごく大事なことですよね。

山崎 特に30歳を過ぎてくると、仕事ができる人って、苦手なことを頑張ってできるようにはしないですよね。30点のものをすごく頑張って60点にするような努力をしない。例えば、英会話ができない、だから英語を勉強しよう、とはならないんです。英語ができるやつと一緒に働けばいい。つまり自分の弱みを補完するような相手と仕事をするという発想になる。そのほうが合理的ですから。

だからこそ、30代以降は、「自分の強み・弱みがわかっている」ということが、仕事においてもいい異性に恵まれるという意味でも、大切になってくるんだと思います。

センスに自信のない人でも、失敗しないスーツの選び方

――「スーツが似合う男の人が好き」、という女性はとても多いですが、それも相関性があるのでしょうか。

梅田 まず単純にスーツ姿って、どんな年齢のどんな体型の男性でも3割増しくらいでかっこよく見える。だから逆に、休日デートでがっかりすることが多いんです。いつもは仕事帰りにデートしている人と初めて日曜に待ち合わせをした時に、待ち合わせ場所に立っている私服姿の彼を遠くから見て、そのまま引き返したくなったっていう話、女性からよく聞くんですよ。

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