働き方・学び方

僕たちはどう働くか

僕らがセーフティーネット・クリエイターになるんだ NPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹(8)

2013/12/25

そうすると、新しい相互扶助の仕組みに発展する可能性があるでしょう。ゴミ掃除で頑張ってるNPOを見かけたら、その団体のLINEアカウントに繋いでその場で寄付したり、昔の同級生が水道止められたってつぶやいたら、Twitterから振り込んだりして。

「クラウド出産ファンディング」もそうですが、ネット上のつながりがセーフティーネットになる時代の到来を予感させます。もちろんこれまでのような地縁の仕組みも大切です。でもセーフティーネットは幾重にも張り巡らされていた方がいい。

■楽しいぞ、ルームシェア コミュニティーをゆるく楽しめ

僕は大学2年生から27歳までルームシェアをしていました。僕がITベンチャーをやっていた当初は、うまくお金を稼げなくて家賃を払うこともできなかったので、大学のゼミの先生であり、著名経営学者の榊原清則教授が一緒に住んでくれ、家賃も多くもってくれていたんです。

別の時期のルームメートにはキャバクラでバイトしていた子もいて、時々ストーカーまがいのおっさんからつきまとわれて、仕方がないから彼氏のふりして家の前で立って追い返したりした。

ある意味、先生は僕にとってのセーフティーネットで、僕は彼女にとってのセーフティーネットだったかもしれない。何より、彼ら、彼女らが同じ家に帰ってきてくれて、「ただいま、お帰り」と言い合える。そのことによって救われることがたくさんありました。

日本でも広まる隣人祭り。住人が食べ物を持ち寄って交流している様子(2011年7月、東京都日野市のグランドメゾン日野万願寺)

つながりといえばフランスで始まった「隣人祭り(La Fete des Voisins)」というものがあります。これは1999年、フランスのパリにある小さなアパートで起きた高齢者の孤独死にショックを受けた住民たちがアパートにごはんを持ち寄り、一緒に食事をしようと声をかけたのが始まりです。ただ近所の人たちとホームパーティーをする、というだけですが、試しにやってみたら大盛り上がり。これを定期的にやるようにしたら、今度はフランス全土、さらには欧州全土にまで広がっていったのです。今では欧州29カ国800万人が参加する市民運動にまでなっています。

■管理職にランチ代補助 コミュニティーは設計できる

組織的にセーフティーネットをつくることも可能です。

僕が通っていた慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスでは、アドバイザリーグループ(通称「アドグル」)というものがありました。入学すると1年生から4年生を数人ずつ振り分けて、1人の先生が担当するグループをつくるんです。

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