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この数年間に出版されたビジネス書の中から、休暇を利用して読みたい本を8冊、紹介します。2019年の夏休みと年末年始、それぞれの時期に公開した「休暇の読書案内」からピックアップしました。なお、推薦者の肩書きは記事公開当時のものです。

◇   ◇   ◇

ひとりの妄想で未来は変わる佐宗邦威著(日経BP)
FACTFULNESS(ファクトフルネス)H・ロスリングほか著(日経BP)
イノベーションの歴史橘川武郎著(有斐閣)
1兆ドルコーチエリック・シュミットほか著(ダイヤモンド社)
世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた永井孝尚著(KADOKAWA)
イシューからはじめよ安宅和人著(英治出版)
デンマーク幸福研究所が教える「幸せ」の定義マイク・ヴァイキング著(晶文社)
新版 社員をサーフィンに行かせようイヴォン・シュイナード著(ダイヤモンド社)

(「休暇に読みたい」8冊のビジネス書)

2019年・年末年始

佐宗邦威『ひとりの妄想で未来は変わる』(日経BP)
◆推薦者:青山ブックセンター本店・本田翔也さん

佐宗氏はP&G、ソニーをへて戦略デザインファーム、BIOTOPEを起業し、様々な企業・組織のイノベーション支援に取り組む。本書はその経験で培った「前例のない取り組みを、ひとりの妄想を起点に実装していく、創造と革新のための現場の智慧(ちえ)」を紹介した内容だ。「年末に出る本は年間ベストなどで見逃されやすい。僕も読んで刺激を受けた。これを読んで新しいことを始めようという人が一人でも増えてほしい」と本田さんは推薦理由を話す。

起点をたった一人の妄想に据え、これに熱をふき込み、周囲を巻き込み、既存組織をも巻き込んでいくプロセスを現場の「智慧」として36項目にまとめる。実際イノベーション支援で関わった企業の人との対談をところどころに差し挟んだり、章ごとにすぐに試せるワークシートやエクササイズを用意するなど、具体的な実践につながりやすい本づくりになっているのも魅力だ。

ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』(上杉周作・関美和訳、日経BP)
◆推薦者:リブロ汐留シオサイト店店長・三浦健さん

「今年のビジネス書はなんといってもこの本。とにかくたくさん売った」と三浦さんは振り返る。NIKKEI STYLE ブックでは「ブックコラム」の欄で著者の一人、アンナ氏へのインタビューを掲載した(参考記事:「『FACTFULNESS』著者に聞く 世界を正しく見る習慣」「国際的ヒット本が教える 『世界はそんなに悪くない』」)。

2019年1月に刊行され、直後からランキング1位に駆け上がり、1年を通してほぼベストテン圏外に落ちることがなかった。副題に「10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」とあるとおり、「ドラマチックすぎる世界の見方」をしなくなる習慣を毎日の生活に取り入れるようにと説く。

橘川武郎『イノベーションの歴史』(有斐閣)
◆推薦者:三省堂書店有楽町店・岡崎史子さん

経営史学者による「イノベーションのあり方の変化に注目して、日本経済の発展の流れを明らかにする」試みだ。江戸期の鴻池善右衛門、三井高利に始まり、現代の柳井正、孫正義まで、20のケースを追いながら論点と歴史観を抽出していく。その視線の先には当然、「日本のイノベーションの再生」が見据えられている。

「日本経営史の中でどういった文脈でイノベーションを実現させてきたかが書かれている。個々の経営者に焦点を当てた本がほとんどの中、大きな文脈で考えられるのがこの本のいいところ」と岡崎さん。大きな文脈を意識しながら個々のケースを好きなように選んで読めば、自分の仕事とのつながりを発見できるかもしれない。

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