――宇宙のビジネス利用が加速されるのですか?

「クルードラゴン」は7人乗りですが、NASAが使うのは4人分です。残りはスペースXが宇宙旅行などに販売できます。ISSには1人1泊400万円弱で民間人も滞在でき、俳優のトム・クルーズ氏は映画撮影の構想を公表しています。スペースXは月へ向かう大型宇宙船「スターシップ」も開発中で、宇宙旅行の市場開拓に熱心です。

宇宙産業の市場規模は世界で約30兆円(18年)です。今後は衛星から撮影した画像などを活用したビジネスも盛んになるでしょう。またNASAは月着陸船開発でも民間の3社と契約しています。

日本でも宇宙航空研究開発機構(JAXA)が民間企業と協力して、新しいビジネスを立ち上げようとしています。「はやぶさ」で蓄積した技術を生かした小惑星の資源開発や、宇宙ごみの除去技術も将来有望です。官と民が協力して、それぞれの得意分野を生かした宇宙開発が進むことになるでしょう。

ちょっとウンチク

「どこから宇宙」定義は様々

いったいどこからが宇宙になるのだろう。実はこの定義は統一されていない。一般的には国際航空連盟が採用している高度100キロメートル以上という定義が使われることが多い。しかし米空軍は高度80キロメートル以上と定義している。

2019年に民間の宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティックが乗客を乗せて宇宙に到達したと発表したが高度は約90キロメートル。米空軍の定義では宇宙に届いたが、100キロメートルには達していなかった。国際宇宙ステーション(ISS)は高度約400キロメートルを周回するが、月までの距離は約38万キロメートル。ISSに比べてはるかに遠い。(編集委員 小玉祥司)

■今回のニッキィ
 丸山 小百合さん 銀行勤務。趣味は草月流の華道だが、3月に予定していた展覧会は中止に。仕事では在宅勤務の経験を通して「ハンコ、書類という日本の企業文化の壁の厚さを実感しました」

 帯刀 美晴さん 重電メーカー勤務。クラシックピアノを続けていたが、最近はジャズピアノに打ち込む。年末に友人と発表会を予定しており、「自粛期間中は外出できず、練習を続けていました」

[日本経済新聞夕刊 2020年6月29日付]

「ニッキィの大疑問」は原則月曜掲載です。


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