高機能で静か 満足できる掃除機ベスト10
メーカー各社の掃除機の新機種が出そろった。消費税率引き上げ前に高額商品の購入や買い替えを検討する人も多いだろう。メーンの1台として扱いやすい高機能な掃除機を専門家に選んでもらった。
12気筒サイクロン、軽快な操作性
全体で5キログラムを切る軽さに加え、ヘッドもモーターでブラシを回転させる自走式で、軽快に操作できる。
「ダストカップが水洗いできてヘッドのブラシを簡単に外せるなど、お手入れも簡単」(神原サリーさん)(1)サイクロン(2)キャニスター(3)約4.8キログラム(4)64~約58デシベル(5)850~約300ワット(6)7万2700円(7)東芝ホームアプライアンス(8)0120・104・876
吸引力自慢のスティック型
「コードレス式なのにハイパワー。スタイリッシュなデザイン。高価でも納得」(鎌田剛さん)(1)サイクロン(2)スティック(3)2.03キログラム(4)―(5)―(6)6万9800円(7)ダイソン(8)0120・295・731
リビングにも置けるデザイン性
「リビングに出したままでもオシャレで、掃除機の最大の敵だった『出してくるのが面倒』という点を解消した」(矢野きくのさん)(1)サイクロン(2)スティック(3)2.6キログラム(4)―(5)―(6)3万9800円(7)エレクトロラックス・ジャパン(8)0120・540・202
コードレスにも変身、ヘッドにLED搭載
ヘッドと隙間用の子ノズルに発光ダイオード(LED)ライトを搭載した。(1)サイクロン(2)キャニスター(3)6.8キログラム(4)57~約54デシベル(コード式)(5)850~約380ワット(同)(6)10万8000円前後※(7)パナソニック(8)0120・878・365
運転音を抑制、ヘッドの幅広く
紙パック式、細かなほこり逃さず
ホース含めて4キロ切る
日本に合わせたキャニスター型
排気のキレイさにこだわり
小型で隙間の掃除に便利
表の見方 数字は専門家の評価を換算。ブランド、製品名(1)集じん方式(2)形状(3)ホースなどを含む重量(4)運転音(5)消費電力(6)都内大手量販店・ウェブの10月上旬の実売価格など、※はメーカーの市場想定価格(7)製造元(8)問い合わせ先。―はカタログ記載無し
■生活の変化にあわせて進化
掃除機の常識は変化しつつある。かつては単身者用や2台目用として使われていた「スティック型」が今回、メーン掃除機として2、3位に入った。
掃除機を収納せず、リビングに出したままにしておいて必要な時にさっと使うという使い方が広がりつつあるためだ。ほこりを吸い込む力などに加えて、インテリアの一部としておしゃれかどうか、手軽に使いやすいかといった点を重視する消費者が増えている。
また、「昔と違い、今は掃除のときに窓を開けない人が多い」(パナソニックのマーケティング担当の小杉彩さん)ことを前提にした製品が目立つ。窓を開け放てない高層マンションはもちろん、春先はスギ花粉を避けたいという人も多い。
そこで特に排気がきれいか、が問われるようになり、サイクロン式でも紙パック式でもレベルは上がった。共働きや独り暮らしだと、「出勤前の朝や帰宅後の夜に掃除機をかける」ケースは多く、運転音の静かな製品が目立つ。ぴったりの1台に出合うには、自分の生活を振り返ってみるとよさそうだ。
■2台目ならロボット型も
近年、掃除機の販売台数が伸びている。調査会社GfKジャパン(東京都中野区)によると、2009年の700万台だった市場が12年には800万台まで広がった。2台目需要が台数を押し上げている。特にロボット型の人気は高く、年間の販売台数は09年から12年にかけて約9倍に増えたという。
ロボット型掃除機「ルンバ」を販売するセールス・オンデマンド(東京都新宿区)によると共働きや幼児がいる家庭、腰をかがめなくて済むとシニア層にも人気という。ただ、ロボット1台では家全体は掃除できない。家電量販店では、家庭の用途に合わせて複数組み合わせるとよいとアドバイスする。
◇ ◇ ◇
調査の方法 メーカー大手7社に「メーンに使える高性能な掃除機」を3種類まで推薦してもらい、発売前の「MC-HS700G」(パナソニック)も含め20機種を実際に試せる機会を設け、専門家に選んでもらった。専門家は次の通り(敬称略、五十音順)。
安蔵靖志(IT・家電ジャーナリスト)▽石井和美(家電ライター)▽奥島陽彦(ヨドバシカメラマルチメディアAkibaコンシェルジェ)▽尾崎修太(ビックロビックカメラ新宿東口店5階家電コーナー主任)▽鎌田剛(カカクコム メディアクリエイティブ部部長)▽神原サリー(家電コンシェルジュ)▽関戸俊章(家電ライター)▽戸井田園子(家電コーディネーター)▽道塚範行(ヤマダ電機商品事業部)▽矢野きくの(家事アドバイザー)▽山口哲也(ケーズホールディングス家電・季節商品部部長代理)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。